NHKオンデマンドでの視聴第2弾。
白石聖が出ているので、前から観たかった。
同じNHKの「しもべえ」では、フレッシュな演技で共演の安田顕と息の合った演技で印象に残った。この作品では主人公を密かに想うツンデレな女性役で、彼女の魅力を存分に堪能できる。
「夜ドラ」なので15分のショートドラマでサクッと楽しめる。
主人公の無敵の元ヤン・日暮正直(マサ)を眞栄田郷敦が演じる。
西森博之の原作ではかなり凶悪な顔だが、眞栄田郷敦は目力は強いがイケメンだ。
全然コワモテではないが、朴訥とした感じがとても良いので〇。
人の心が読める特殊能力を持った、遠い親戚の少女・佳奈花は加藤柚凪(現在は永瀬ゆずなに改名)。芦田愛菜や毎田暖乃のような天才的な子役ではなく、いい意味で子供らしい演技をする。子供らしい可愛さをこの子は持っている。
親戚のオバちゃん(宮崎美子)の手引きでマサは佳奈花の父親になることになる。
そこに人の心を読める佳奈花を使って金儲けを企む佳奈花の叔父・沢田(武田真治)が絡み、更にマサに恨みのある悪徳警察署長・桐島(桐山漣)らも加わり、騒動が巻き起こる。
その過程でマサと佳奈花が父と娘の絆を深めていくという物語。
マサを密かに想う女性・沙和(白石聖)、マサの親友・勇介(前田旺志郎)、マサのお見合い相手・美咲(新川優愛)、そしてマサをよく知る刑事・大門(橋本じゅん)と、キャスティングも良かった。
そのほかには、勝矢、マサの母親役に佐藤玲など。
ゲストには梅沢昌代、品川徹、ふせえり、小野了、飯田基祐、山中聡などが出演。
白石聖。そろそろ代表作になりうるような主演ドラマがほしい。
とにかくこの作品は佳奈花を演じた永瀬ゆずなの決してすごく上手いわけではないが、子供らしい可愛らしい演技がほっこりさせられ、ドラマの世界を豊かにしている。
眞栄田郷敦とのやり取りも暖かい。
永瀬ゆずなの可愛らしい演技がこのドラマを暖かいものにしてくれている。
基本的にコメディタッチで、底抜けに良い人たちとわかりやすい悪の人々が出てきて、誰も死なず大けがもしないで大団円を迎える。
ラストで明かされる、桐島所長のマサに対する恨みの理由もトホホなもので拍子抜けだが、このドラマは人の心を読めるという秘密を抱えて人との関りを避けようとする佳奈花が、マサの純粋な心に触れて少しずつ心を開いていく過程こそが肝なので、それもどうでもよくなってしまう。
毎回オープニングで前回のあらすじを語る林原めぐみの語りもほっこりしてよい。
NHKらしい良心にあふれる佳作だった。
最後に、、、
マサの居酒屋「パイセン」店内には、宮崎美子の”あの”ポスターが貼ってあるという遊び心。。。