3年間ドラマ・映画を多数見てきて、面白い作品とそうでない作品を見分ける嗅覚は発達したと自負していた。

秋ドラマは豊作だったこともありほぼ外さなかったのだが、唯一思惑と外れてしまったドラマがこれ。

 

「おいハンサム!!」「初恋の悪魔」などで脚本協力、まだ観れていないが評価の高かった「わたしの一番最悪なともだち」が代表作、東京藝大の坂元裕二ゼミにも所属していた兵頭るり脚本で、主演が清原果耶ということで、大いに期待しただけに肩透かしをくらわされた気分だ。

 

清原果耶、望月歩、見上愛、吉川愛、佐野勇斗の5人の大学生の友情と人間模様を軸に、大学生活から2年後の世界で、清原果耶演じる恩村優希が楽しかった日々を綴った日記を読み返すという設定。

 

まず現代の若者たちの群像劇に、昭和世代のMATTは完全に入り込んでいけず。

どの話を見ても、傍観者から一歩進めず劇中の登場人物の心情との一体感を感じることができなかった。

おそらくこのドラマ、20~30代限定なのではいだろうか。

 

兵頭るりが敬愛する坂元裕二といえば、生方美久の「いちばんすきな花」を思い出す。

彼女も坂元裕二を師と仰いでいて、「いちばんすきな花」はやはり(少し歳は上だが)若者たちの群像劇だが、共感できる部分は多々あった。

少なくともドラマの世界に入り込んで自分だったらこう考えるな、こう感じるぞと没頭できた。

 

それぞれの登場人物のエピソードも、言いたいことはわかるし共感する部分もあるにはあるものの、そこまでは、、、という設定ばかり。最後まで冷めた目で見てしまっている自分がいた。

 

良いところを探すとすると、見上愛、吉川愛の二人の若手実力派女優の演技が自然でよかったこと、途中までは謎の存在だった中村ゆりが「さよならの続き」に続いて好演していたこと、くらいだろうか。

 

日曜の夜に穏やかで優しい人しか出てこないドラマを流すというのは、悪くないと思う。

だけど、あまりにみんなが素直で優しすぎるのは、見ている方が辛くなってしまう。

もっとわがまま言っていいんだよ、好きにしていいんだよ、と言いたくなる。

「いちばんすきな花」は、最後はみんな自分の「すき」を声を出して言えるようになった。

やさしいまま終わってしまった「マイダイアリー」、今の若い人たちはこういう感じなのかなあ。。。(年とったな、、、、笑)

 

共演者は、坪倉由幸、勝村政信、SUMIRE、りょう、原沙知絵、平山浩行、菅野莉央、藤田朋子、影山優香、窪塚俊介ら。

 

清原果耶の無駄遣いとは言わない。

心の内にくすぶる言葉にできないモヤモヤを抱える女性を、繊細なタッチで演じていて、彼女の演技力の高さが光ったし、よい役だったと思う。

それだけに、ドラマとして今一つ輝きを放てなかったのが残念。

 

共演者の美女を探せのコーナーは、この方。

 

是永瞳。

人生に疲れたわけあり女性の役。

良い雰囲気を持っていて、また観たい女優さんだ。