2012年のSeason1以来、年末スペシャルも含めすべて見てきた。
今度公開される映画もぜひ見てみたい。
それほどこのドラマを好きなのにはわけがある。
このドラマと出会うまで、一人で外で食事をするのが苦手だった。
よく知らない店に入ったり、食べるのは好きだが自分の食べるものにそれほどこだわりもなく、料理や料理人に敬意を払うこともなかった。
しかし、このドラマを観てその世界観にハマってからは、五郎さんの自由な食べっぷりとそれを本当に楽しんでいる姿に妙に勇気づけられた。
おかげで今では外で一人でご飯も食べられるし、料理自体への興味も以前では考えられないほど高まっている。
MATTにとってそんな影響力あるドラマだが、今回テレビ東京開局60周年で作られた「孤独のグルメ」は、井之頭五郎はサイドメニューで、ゲストが主役という趣向だ。
ネットではコアなファンからこんなの孤独のグルメじゃない、との声もあがったそうだが、MATTは全然OKだ。
様々な職業の主人公がそれぞれの孤独のグルメを楽しむこの作品、普段かかわりのないお仕事の人も出てきて、とても興味深い。
料理人(太田光)、タクシードライバー(マキタスポーツ)、救急看護師(板谷由香)、相撲行司(ユースケ・サンタマリア)、熱波師(玉井詩織)、平田満と斎藤汰鷹、CA(比嘉愛未)、競輪選手(福山翔大)、トラックドライバー(黒木華)、神主(結木滉星)、漫画編集者(平祐奈)、タンカー船船長(川原和久)とバラエティに富んだキャスティングだが、特に相撲行司、熱波師、神主などは普段なじみの無い職業の裏側が垣間見えるエピソードもあり楽しめる。
そのほかの職業も、同じ会社のサラリーマン一筋だったMATTにとってはどれも興味深い生態?で面白かった。
各話の中でも、黒木華がトラックドライバー役を、彼女なりにナチュラルに演じきっていたのが印象的だった。
黒木華の魅力はしっかり計算されたナチュラルな演技。
それでいて存在感はしっかり残す。一流だ。
平祐奈。
畑芽育にも似ていて好きなタイプの顔。
役者としてはお姉さんより魅力的な女優さんである。
ゲストさんを迎えてあらためて、五郎さんの自由な料理のチョイス、独創的な食べっぷりを堪能できた点では、この企画は十分成功だったと言える。
日本の食文化の底知れない奥深さと、すそ野の広さを感じることのできる本作。
松重豊が引退しても、マンネリでもいいからずっと続けてもらいたい企画だ。