こちらも推しメンの一人、小芝風花主演ということで観始めた。

これまで小芝風花は、その実力に比例しないドラマに出過ぎていた感がある。

いわゆる「無駄遣い」である。

看板女優がどんどん離脱・脱落していった名門・オスカーの看板女優だから仕方ない、とはいえ、あまりに駄作に出続けると心配だ。

ゆえに、彼女には早く代表作といえるドラマ・映画に主演してもらいたいとも思う。

 

このドラマは決して悪いドラマではなかった。

初回から数話はなんとなく観るの辞めようかな。。。とも思ったけど中盤以降は話が締まって来て、まずまず楽しめた。

 

冒頭ですでに登場人物が亡くなっている、と言うところから物語が動き出すスタイルは、「アンナチュラル」を彷彿とさせるが、あのドラマほどは重厚感はない。

ただ、小芝風花演じる三田桜、大島優子演じる月岡真はじめ、実際に警視庁にあるという身元不明人相談室には、戸次重幸、半海一晃、吉田鋼太郎ら実力派の個性派俳優が名を連ねていて、科捜研には高島礼子がいたりと、キャスティングは出色だ。

 

法律を少しでもかじった人ならわかるが、身元不明人のことを専門用語で行旅死亡人という。

この狭い日本でもそうした人はかなりの数いるらしい。

海外は戸籍制度が無いので身元不明人も多数いるのはわかるが、戸籍制度のある日本でも身元不明人は当然出る。

ドラマのエピソードで取り上げられた、戸次重幸演じる警察官が戸籍を捏造していたという事実、これは結構あるのではないかと思われる。

これまでも様々な小説、ドラマで取り上げられたモチーフだ。

 

桜と真の二人は、身元不明人のご遺体(お骨)を、家族のもとに帰してあげようと文字通り奮闘する。遺骨を重視する日本ならではの思想であるけど、日本人なら共感できる話だ。

 

共演者は阿部亮平、川瀬莉子、柳美稀ら。

特に柳未稀は長身の美形。科捜研の役だが、あの「科捜研の女」にも出たことがあるらしい。

オスカー所属なのでバーター出演かもしれないが、華のある女優さんだ。

柳美稀。長身でスタイルもよいので目を引く女優さん。

 

ゲストもバラエティに富んでいる。

浅利陽介に仁村紗和、野添義弘、片岡鶴太郎、萩原聖人、田中真弓、山本美月、濱田龍臣、中島ひろ子、久間田琳加、阿南敦子、阪田マサノブ、莉子、和田聡宏、遊井亮子、大後寿々花、金田明夫、泉谷しげる、近藤公園、杉本哲太、星野真里、モロ師岡、朝加真由美、藤田朋子、そして富田望生と、こうやって振り返ると豪華だ。

 

また桜の運命を変えた男性に尾見としのり、桜の母に鈴木杏樹とこちらもよいキャスト。

 

桜と母親のエピソードは切なかった。

母親が再婚した男性になじめず、連れ子の娘に殺意を持ってしまい殺害寸前まで行ってしまったことで自暴自棄となり、自殺未遂をした過去を持っている。

そんな娘を想う母親との心のすれ違い。

こちらに重点を置くと、また違ったドラマになったかもしれない。

きっとNHKならそうなっていただろうけど、民放はやらないよね。。。

 

ともあれ、小芝風花の無駄遣いにはならなかっただけ安心。

そろそろ彼女にはもっと重厚感のあるドラマに出てもらいたい。

その実力がある女優さんだし、期待されているはずなので、、、、

 

小芝風花と大島優子。二人のバディは息が合っててよかった。

 

主題歌はヨルシカの「忘れてください」。

静かな曲調で心にしみるいい楽曲です。