韓国ドラマの「SKYキャッスル」の日本版。

試しにNetflixの韓国版の初回を少し観てみた。

 

韓国版は全20話(日本版は約半分の9話)と、物語の分厚さが違う。そして決定的なのは、韓国ドラマらしい重厚なつくり。豪華なのだ。

そりゃセレブの世界が舞台なだけに、金をかけないと話にならない。

日本版は家の外観と中の広さがちぐはぐでアンマッチ。

ロケハンも金と時間がかかってなさそうで、ちょっと興ざめ。

観終わってから、これは韓国版を見た方がよかったな。。。という感想になってしまった。

ホームパーティのシーンも韓国版は豪華な造りのセットに、メイドさんが付いたりとセレブ感の演出がすさまじい。。。

 

とはいえ、出ている俳優さんたちは一流どころをそろえている。

主要キャストの松下奈緒、木村文乃、比嘉愛未、高橋メアリージュンの女優陣は華やかだし、その夫の大谷亮平、田辺誠一、鈴木浩介、橋本じゅん、本多力らも手堅い。

 

謎多き塾講師に小雪、その秘書に前原滉。戸田菜穂に小野武彦、藤真利子、矢柴俊博、映美くららと共演陣もしっかりしている。

松下奈緒と小雪の両女優さんの迫力ある演技はさすがだっただけに、残念感が残ってしまう。

 

子役では「ふてほど」でおっぱい!!と叫んでいた(笑)坂本愛登、「ゆりあ先生の赤い糸」で印象的だった白山乃愛ら。

中でも、大人と駆け引きを繰り広げて翻弄する堂々とした演技がよかった田牧そらは、今後期待の若手。

田牧そら。まだ若いので発展途上ながら、持っている雰囲気がどっしりしていて良い。

 

韓国版は日本版の2倍の尺があるので、きっとそれぞれのキャラクターの性格や背景の深堀があって、より心理戦に深みがありサスペンス性も迫力あったのではないかと推察。

 

どうしても日本のドラマでセレブを描くと、リアリティに欠けるように思えてしまう。

これはMATTのような世代はずっと「一億総中流」を刷り込まれてきて、本当のセレブの存在を心のどこかで虚構に思っているからかも。

その点、韓国は両班(やんばん)という上流階級の系譜が現代も色濃く残っていて、いわゆる目に見える格差社会があるからリアルなのだろうか。

 

ひとつ嬉しかったのは、木村文乃の人妻役がとてもよかったこと。

文乃ちゃんももう36歳。そういう役を演じる年齢だ。

このドラマの役柄は彼女らしい芯の強い女性像でありつつも、どことなく大人の色気を感じる演技でこれまでと違った魅力があった。

こういう木村文乃、今後も観たい。

 

これまでと違い、目元のメイクのせいなのか、ちょっとアンニュイな雰囲気がよいです。