ずっと気になっていたドラマだったのだが、ネットで紹介されているのを見てこれは観ないと、と。

監督の阪元裕吾はあの京都芸術大学卒。まだ28歳と若いがセンス豊かだ。

 

女子高生殺し屋コンビが大活躍、と書くとなんかすごく安っぽい風に聞こえてしまうが、当然そんなことはなく、二人の個性的な女の子のゆる~い日常の中に、非日常の殺しの世界があるという、そのバランス感覚が絶妙な物語。

 

殺しや殺陣のシーンだけを抜き取ると、どこにでもいるダルそうな二人の若い女の子の日常が、ただただゆるゆるにつづられているだけのお話に。

このゆるさにハマってしまうと、中毒的に次が観たくなってしまう。

 

演じるは高石あかり(杉本ちさと役)と伊澤彩織(深川まひろ役)。

高石あかりはエイベックス所属の21歳(公開当時は18歳)、伊澤彩織は30歳(当時は27歳)で日大芸術学部卒でスタントパフォーマーという異色の組み合わせ。

 

高石あかり。可愛い担当。銃の扱いもかっこよい。

少女殺し屋の名作「ニキータ」を思い出した。

 

伊澤彩織。彼女のアクション、すんげーです。ビューティフォー。

 

なぜ二人が殺し屋になったのか、彼女らを雇うこれまた表向きはゆる~い組織とは?など細かな説明もなしに、いきなりまひろの妄想シーンから始まる。

この冒頭の妄想の中のアクションシーンがキレキレで、つかみは抜群だ。

 

有名な俳優はほとんど出てこない。

しいて言えば、本宮泰風とラバーガールの2人が出てくるくらいか。

 

アクションシーンは「THE NEXT GENERATION‐パトレイバー‐」でも、太田莉菜のキレッキレの戦闘シーンなどを指導した園田健介。

この作品でもアクションにキレのある伊澤彩織と、三元雅芸(渡部役)との格闘シーンでは、その片鱗を存分に楽しめた。

この2人の息が詰まる殺し合いとそのアクションは物語終盤、盛り上がること請け合い。

 

二人の殺し屋のやり口は常にハードボイルドで、まるで虫けらを殺すかのように事を済ましていく。あまりに非情なのだが、殺される相手はみんなどうしようもない悪人なのでま、いいかとなってしまう自分が怖い・・・。

先に書いた通り、このハードボイルドなシーンがあるからこそ、二人でスマホ動画を見たり、おでんをつついたりという日常のシーンが際立つ。

これがこのドラマの病みつきポイントなのだ。

 

2023年公開の続編もあり、来週末には新作も公開される。

またTVではテレ東の「水ドラ25」で連ドラも放映中。

家族や子供と見る作品ではないが、大人がゆっくり妄想の中で自由にゆる~く楽しむには最高の一品だ。続編、ドラマも楽しみだ。