春画を題材にした映画、というだけで興味津々である。

しかも主演女優に、若手実力派の北香那が出ているとなると見ないわけにはいかない。

 

監督の塩田明彦の作品は初めて見たが、堅実なつくりでテンポもよく2時間という尺を感じさせない作品となっていて、非常に楽しめた。

 

周囲から「春画先生」と呼ばれる春画研究の第一人者に内野聖陽。この人は声がとてもよい。春画について語る口調や声色がセクシーでエロい。絶妙なキャスティングである。

 

そして北香那だ。

彼女については過去に様々な作品を見て何度も書いているが、まだ半熟ブレークしかしていない隠れた若手実力派の一人だ。

この作品では心に何か秘めた女の子が、好むか好まざるかわからないまま怪しい中年男性の芳賀一郎(春画先生)に誘われて、淫靡な春画の世界にのめりこんでいく様を演じている。

 

その戸惑うさまや春画を前にした時のキラキラした目など、コロコロと変わる表情は独特な感性を持った春野弓子というキャラクターを完璧に作り上げている。さすがだ。

 

北香那。和装もドレッシーな衣装も美しい。

子どもっぽさも残しながら、大人の色香も漂わせる。いい女優さんだ。

 

しかも劇中では編集者でこれまた怪しい男・辻村(柄本佑)との体当たりの濡れ場や、乳房を2度もあらわにしたり、フルヌード(ロングショットで後ろ姿)を披露したりと、蒼井優の再来かと思うほどの脱ぎっぷりで、こちらも脱帽。

 

物語は日本の誇る伝統大衆文化である春画の魅力を余すことなく描き、その春画に取りつかれた人々の生態も見られて興味深い。

何度も見たことある有名な春画もあれば、こんなのもあるんだ、と楽しい。

 

共演には安達祐実、白川和子、福室莉音、田山涼成など。

特に安達祐実はこちらもさすがの存在感。特にラスト付近での北香那との壮絶なやり取りや、春画先生に啖呵きってSMプレイよろしく鞭を打ちつけるシーンなどは迫力満点。

お~こわ。。。。と思わず後退りしてしまう。

 

最近の安達祐実はすごい。童顔でもこんなに凄みのある女優さんはほかにはいない。

 

色々と見どころあり楽しい作品だが、個人的には春画を穴のあくほど見ている北香那がどうしようもなくエロくて、本編の面白さに加えて彼女の新たな魅力を発見できたことがうれしかった。

26歳とまさに女優としてはこれからという彼女。

一見地味な美少女なのに、こんなにもエロスがにじみ出る演技を見せるとは、、、、

20代随一の女優さんと言っても過言ではないかも

北香那が目指す次のステージに大いに期待だ。