これはずっと観たかった作品。

なんといっても2019年当時の若手注目株の俳優と、将来が期待される俳優が一堂に会して撮られたというのが興味深い。

 

5年前当時活躍していた杉咲花、新田真剣祐、北村匠海、高杉真宙、橋本環奈、黒島結菜という6人がキャストされ、あとは将来ブレーク期待の6人、吉川愛、古川琴音、萩原利久、坂東龍汰、竹内愛紗、淵野右登がオーディションで選ばれた。

 

確かに将来有望な若手ばかりだ。ほぼ全員現在も活躍中の人たちばかり。

ただ、竹内愛紗は事務所の問題で体調を崩しこの作品の2年後に休養に入って活動休止中、淵野右登は最近はパッとしない。

 

竹内愛紗はとてもよい雰囲気を持った美少女なので、休養してしまったのはもったいないと思う。もう一度復帰することができれば、よい女優さんになるのではと感じた。

 

竹内愛紗。堀北真希の後を継げる実力あると思っていたが、残念。

 

監督は「ケイゾク」「TRICK」の堤幸彦。

彼お得意のロケハンで雰囲気満点の廃病院を舞台に物語は進んでいく。

推理ミステリー形式のため冒頭からしっかりと登場人物の特徴や、行動を見ておかないといけない。キャストと同じ緊張感の中で物語がどちらに転んでいくかをドキドキしながら楽しめる。

 

その後活躍が滞っている2名を除いた10名は、それぞれの持ち味を活かして役を演じている。黒島結菜は「SPECサーガ」で見せた無邪気な危うさが全面に出ているメイコ役。

杉咲花のアンリも死に取りつかれた不気味さが実に怖い。

高杉真宙のクールな演技、萩原莉久や北村匠海も粗削りながら持ち味を発揮。

坂東龍汰は最近「RoOT/ルート」で河合優実との掛け合いがよかったが、この映画でも勢いのある若者を好演。

橋本環奈は今より、ナチュラルメイクのこの頃の方が可愛いと思う。

古川琴音はやはり確かな演技をしていた。杉咲花にも負けていない。

 

ゴスロリがほんとに似合う古川琴音。

コケティッシュな魅力が彼女の持ち味。

 

過去の作品を見る楽しみは、現在活躍している俳優陣の若いころの演技が見られるところ。

密室空間での演技力を試されるという意味では、実力ある若手の熱のこもった演技が楽しめる一品となっている。