以前から気にはなっていたが見送っていたこのドラマ。

娘のアマプラを使ってちょっと見てみたら、1話でどっぷり世界観にはまってしまい、昨日一日で一気見してしまう。。。。。

 

最近の市原隼人というとNHKの「正直不動産」での桐山貴久役が際立っていた。

まじめに格好良い役をあてているのに、なんだかくすっと笑えてしまう。

筋骨隆々で薩摩隼人のような男前なので、余計面白く見えてしまうのかもしれない。

 

物語の舞台は1984年の日本。

市原が演じる中学教師・甘利田幸男は一見、筋の通った教員に見えてその実態は給食に異常な関心を持つ、ただのダメ人間という設定。

ひとつひとつの行動、発言、対応がすべて給食をいかに美味しく食べるか、にしか関心がないのでそのクソ人間ぶりがひどい。

ただし、ここという時には人間味あふれる発言をし行動をとるので、それが甘利田という男のキャラクターを際立たせている。

 

1話の鯨の竜田揚げのエピソードで、永遠のライバル(といっても教え子の中学生男子なのだが、、、)の神野ゴウ(佐藤大志)と出会い、彼が繰り広げる究極かつ独創的な給食の美味しい食べ方に(一方的に)完敗することで物語が始まる。

 

その後もミルメーク、ソフトめん、酢豚、焼きそば、冷凍ミカンなど給食の1軍メニューが出るたびに、甘利田は給食を食べることに夢中になり、神野の繰り出す驚きの食し方に毎度愕然とし、己の小ささ、道を究めるものとしての未熟さに敗北感を味わう。

 

というか、毎回しっかり食べ終わってから神野の食べ方を見て敗北するという繰り返しなので、いい加減気づけよ、、、、というところが笑いのポイントなのだが。。。

 

また笑いのポイントというと、給食開始時に必ず校歌をクラスみんなで歌うが、その時の甘利田のはしゃぎぶりが異常でおもろい。ここも笑いのポイントである。

 

とこぶしちゅうがっこう~~~~♪ ww

 

全編わりとどうでもいい給食あるあるのお話なのだが、最終10話だけはとても熱いいい話だ。中学始まって初の米飯の日、楽しみにお昼を待っていた甘利田と神野。

しかし給食センターの配送ミスで、米飯が別の中学校に行ってしまうというトラブルが。

思い余った神野は、自転車でその中学校に行き先生にすぐに送り返すように懇願するも、突然現れた体育教師にぶん殴られて叱責を受ける。

 

そこに神野を追ってかけつけた甘利田。

神野を殴った体育教師の胸ぐらをつかんで投げ飛ばし怒鳴りつける。

「お前がやったことはこういうことだ。神野は正しいことを言っている。間違っているのは大人なんだ!!」

給食にしか興味のなかった甘利田が、同士・神野のために真剣になって守ろうとしたこのシーンはシーズンの中でも最も熱く、感動の場面だ。

 

しかし、冷静に考えるとたかだか給食の米飯の配達ミスでよその高校の教師をぶん殴るって、言ってることもやってることも無茶苦茶だ。

 

それはさておき給食に対する熱い想いを持つ甘利田を、全身全霊で演じた市原隼人に役者魂を感じた。シーズン3まで作られて映画も3本も公開されているほどファンがいるのもうなづける。

 

マドンナには推しの武田玲奈が出ていて、キュートな笑顔を振りまいている。

舞台が1980年代ということなので、彼女の衣装が懐かしい(肩パッド、カラフルなスーツにリボン)のだが、スタイルが良いのでとてもよく似合っている。

また本作は5年前の作品だが、このころすでにコメディエンヌとしての片りんも見せている。

 

ネットでも武田玲奈の80年代ファッションが可愛いと評判。

 

キャストは酒向芳、いとうまい子、水橋研二、当時まだ子供だった豊嶋花らが出演。

シーズン2は推しの土村芳がマドンナなので楽しみ。

映画版も含めコンプリートしたいシリーズだ。