好きな女優さんの作品はできる限りコンプリートを目指す。

有村架純出演作で、この映画はまだ観ていなかった。

 

結論から言うと思っていたよりも良くできた映画で、家族愛をテーマに据えた青春ドラマとして楽しめる。

監督の土井裕泰は「花束みたいな恋をした」でも有村架純を撮っていて、よい作品を作る監督さんという印象。

 

また、田中哲司、吉田羊が両親役で、この二人の確かな演技もドラマの質を高めている。

共演は伊藤淳史。こちらも実力派で若い有村架純を支えていて好演。

共演者の中には中村靖日がいたが、今日51歳の若さで急逝したというニュースを見た。

山椒は小粒でピリリ、のような演技の光る好きな役者だったので、実に惜しい。冥福を祈りたい。

 

「SPEC」の雅役でデビューして以来、「いつ恋」くらいまでの有村架純は、その無双の美少女ぶりで輝いていた。

いっぽう現在放映中の「海のはじまり」では、成熟した大人の女・有村架純が見られる。

2話で見せた、演じる弥生の苦悩を沈黙で見せる表現力は彼女が女優としても成熟してきている証だろう。

 

当時22歳の有村架純がとにかく可愛い。

物語序盤、有村架純演じるさやかの無邪気でピュアな生き方が、女性として、人間として可愛らしい。

自分も10代の頃はこんなに真っすぐだったのだろうか。

言えるのは、今ほどなんでも頭で考えてすぐに結論を出したりはしていなかった、ということだ。どんなことにでも真剣で、バカのつくほど正直でそして青かった。

 

金髪の有村架純の可愛さがヤバいです。

 

伊藤淳史と有村架純が夢を追いかけ、がむしゃらに努力していく姿に感動を覚えるが、並行して描かれる工藤家のドラマも尊い。

無茶を承知で努力の末に志望校合格を勝ち取ったさやかが偉いのは当然だが、親としてどんな場面でも子供を信じぬいた母親の愛の深さに頭が下がる。

 

周囲がどんな目で見ようとも、何を言われても自らの信じる道を突き進んださやかと、彼女を温かい目で支えた周囲の人たち。

純粋な気持ちで楽しめるエンタメ作品だった。

 

その他共演者に安田顕(この後、「いつ恋」でもちょい共演)、矢島健一、松井愛莉、あがた森魚ら。さやかの少女時代を根本真陽が演じている。

 

最後に。

さやかほどではなかったが、MATTも中学1年で思考停止となり、高校3年の途中までほとんど勉強しないで生きていたが、何を思ったか夏休み明けに大学に行きたいと勉強を始めた。

当然行ける大学もなく、現役時代は一校だけ受けてもちろん不合格。

浪人して一年だけ猛勉強して現役時代には入れなかった大学に無事合格した。

あの一年は、ビリギャルのさやか並みに勉強した一年だったし、後にも先にも猛勉強したのはあの一年だけだった。

もっと勉強しておけばよかったな、、、と後悔しても後の祭り。

若者よ、勉強したいときにしっかりしておけよ!(と、誰に言っているのか)

 

ちなみに書籍の表紙は石川恋がモデルです。