香港やフランスで実写映画化されていたが、日本ではこのNETFLIX版が初めてとのこと。
鈴木亮平はコミカルとシリアスの使い分けが上手く、フィジカルでも強靭な役者なので、冴羽獠はぴったり。
そして槇村香に森田望智の配役も実に憎い。
役への入り込み方が半端なく、今回の映画でも同じタイプの役者の鈴木亮平とともに、原作のイメージにかなり忠実に演じることに集中していた。
感情の起伏をダイナミックに表現するスケールの大きな女優で、同世代の中でもぴか一といえる。
森田望智。彼女の演技にはいつも魅了させられる。
正直なところ原作、アニメに触れてからもう30年以上も経っているので、どんなストーリーだったのか思い出せなかったのだけど、本作は映画用にまったく新しい物語を提供してくれた。
そのため初めて見る人も原作を知る人も、同じレベルでシティハンターの世界観を堪能できたのではないだろうか。
鈴木亮平の切れのあるアクションは見ごたえありだし、森田望智は所作を見る限り本当に香がそこにいるように思えるほどだ。
安藤政信は槇村秀幸役で、冒頭で死んでしまうという何とも贅沢な使われ方。
敵役には、迫田孝也、水崎綾女ら個性派がそろい、橋爪功、杉本哲太らも出演。
物語では重要な役回りのクルミ役には華村あすか。
「宮本から君へ」で、主人公が一目ぼれする美女役でデビューしたが、あの頃に比べると演技力も向上したと思う。
冴羽獠といえば神谷明。
劇中でニュースキャスター役で出ていたそうだが、全然気づかず。。。(無念)。
あと、シティハンターといえばモーリスミニクーパーだが、劇中も赤のミニがカッコよかった。
長身の冴羽獠が身をかがめて乗り込む姿が良いのだが、彼のコスチュームは劇場版ではあのライトブルーのジャケットに赤シャツではない。
実際にあの色合いの服装を実写で再現すると、どうか、、、、ということだろう。
「機動警察パトレイバー」の実写版でも、特車二課の制服は実写で映えるコスチュームにしっかり変更されていた。
主人公たちのキャスティングに加えてよかったのは、木村文乃演じる野上冴子。
女刑事役が凛々しくてカッコよい。
「ストロベリーナイト」の竹内結子を思い出してしまった。
木村文乃は過去にも「サイレーン」「サギデカ」「蝶の力学」などでも刑事役をやっており、あのキリリとした面構えが刑事向きなのかも。
木村文乃。男前な目が魅力なのよね。
映画は続編を匂わせる終わり方をしているので、期待してもよいのかな。