白石聖が出ているので観たかったが、これもunblockで見つけられなかった。

が、最近2019年のページで見つけることが出来た。

NETFLIXでも最近upされたので、今回はそちらで見ることに。

 

白石聖が21歳の時の作品。このころの彼女はノリに乗っていたと思う。

よい作品に恵まれ、よい演技で魅了していた。

しかし、最近はドラマに出ているものの、イマイチピンとこない。

所属の芸映プロダクションは老舗事務所だが最近はあまり目立って有名なタレントもいないよう。彼女がもっと勢いのある事務所に転籍すれば活躍の機会も増えるのだろうか。

主役も張れる実力のある女優さんなので、頑張ってほしい。

 

透き通るような美少女っぷりだった白石聖。

「しもべえ」「恐怖新聞」「だから私は推しました」などこのころの作品はどれもよかった。

最近は「合理的にありえない~探偵・上水流涼子の解明」「何曜日に生まれたの」あたりはよかったが、「フェルマーの料理」はアカンかったなあ。。。。

 

作品の感想だが、先日の「凪のお暇」に続いてイッキ見したくなる作品。

原作、脚本・演出に加え、実力ある女優陣の迫真の演技で最後まで息つく暇もなく見ることが出来る。

 

主要キャスティングは、

 

高規範子・・・山口紗弥加 (高校生時代:白石聖)

西山由美子・・・美村里江(同上:桜田ひより)

里穂・ウィリアムズ・・・片瀬那奈(同上:小野莉奈)

今村和樹・・・桜井ユキ(同上:小向なる)

石森麗華・・・田中みな実(飯田佑真)

 

と、個性派女優をよくもこれだけ集めた、という感想。

そして高校時代の範子を演じた白石聖含め、皆が迫真の演技で盛り上げたので見ごたえあった。

 

行き過ぎた正義は絶望しか生まない。

それがこのドラマのテーマである。

範子の常軌を逸した正義感に、激しい違和感を感じながらも誰も反論できず従うしかない4人の友人たち。

初回から何も知らずに見て行くと、度が過ぎた範子の正義にイライラすることだろう。

だが、話が進むにつれそれは彼女なりの友人に対する愛情であることに気づく。

その愛情も正義感同様、度が過ぎて異常ですらあるのだが。

 

物語は二転、三転、四転しながら進んでいき、信じては裏切られ、またその繰り返しで先が読めない展開が次へ、次へと視聴者を誘っていく。

全8話があっという間に終わること請け合い。

 

範子を演じる山口紗弥加は、ぶっ飛びぶりが心地よい。今このドラマをリバイバルするとしたら、同系統の奈緒だろうな、、、と思う。彼女の範子も見てみたい。

 

白石聖は当時21歳だったが、範子の娘・律子を驚異的な恐怖を内包したモンスターとして演じており、彼女の演技力の高さを感じさせる。

 

田中みな実はドラマ初出演だったようで、ちょっと驚いた。

堂々とした演技は素質十分。

もともとそういうセンスがあったのだろうか。このドラマでもキーになる役を難なくこなしていた。

 

片瀬那奈は好きな女優さんだったが、例の不祥事でその後ほとんど姿を見ない。

長身でスタイル良く、まさに正統派の女優という存在だっただけに実に残念だ。

 

美村里江はここでも安定感ばっちり。

特に彼女の恐怖におののいた顔は天下一品。

あの演技で序盤の範子という存在の恐怖をすべて独りで表現していたと思う。

 

桜井ユキは苦労人だ。

NHKの「だから私は推しました」でドラマ初主演し、この作品での彼女は最高だった。

白石聖とはここでも共演している。彼女は良いドラマに恵まれているなと感じる。

 

男優陣は、忍成修吾(イマイチどうしたかったかわからない役だったが、、、)、飯田基祐、堀部圭亮、神尾佑、水橋研二、厚切りジェイソンらだが、ほとんど彼ら実力派もこのドラマでは刺身のツマ程度の扱いだ。

本ドラマのもう一つのテーマともいえる、女の「歪んだ」友情が色濃いからなのか。

 

4人に殺されかけた範子が復活してラスト近く、彼女らと再会する。

7年間の意識不明状態を経て目覚めた彼女は、4人が本当に自分を殺そうとしたことにショックを感じ、心を入れ替える。

そして今まで見せたことのない表情で謝罪する彼女を見て、4人は自分たちも間違っていたことに気づく。

なぜ、誤った正義感を振りかざす範子に正面から向き合い、止めてあげられなかったのか。。。そしてそんな彼女たちの姿に、範子以上に度を越した正義感を持つ娘・律子も改心していく。

 

最後まで読めない展開でありつつ、ラストはしっかりカタルシスを与えてくれる展開にほっとして見終えることができた。

色々良くできたドラマだったが、何はともあれ主演の6人の女優さんたちにあっぱれと言いたい。