元「オトナの土ドラ」で現在は「土ドラ」の枠となっている東海TV制作ドラマ。

この枠のドラマは佳作ぞろいだ。

 

林真理子の原作ということで女性視点の鋭い切れ味とユーモアを、主演の大地真央がこれまた気持ちよいせりふ回しで中島ハルコを演じている。

歯に衣着せぬ物言いと、忖度のない言葉がスカッとする。

 

そしてちょいちょい出てくる愛知県愛あふれる様々な文化の紹介。

名古屋を中心とした文化圏はその歴史でも、織田・徳川を生んだ地という背景からも非常にプライドを持っている。それだけの価値がある地域だ。

過去、JR東海が「のぞみ」を企画した際、名古屋を飛ばして東京-大阪間をつなぐプランを持ち出し、名古屋の政財界中心に猛反発を食らったのが思い出された。

今思えば、とんでもないことを考えたな、、、、と。

 

ストーリーはスーパーレディの中島ハルコが、その人間力と莫大な資金力、広い人脈を駆使して様々な問題を解決していくというシンプルかつ、水戸黄門ばりの勧善懲悪もの。

大地真央の年齢を感じさせない美貌と、その美貌だからこその上から目線のセレブぶりのハマりっぷりがたまらない。

 

彼女のトンデモぶりを際立たせるキャラとして、松本まりか演じる菊池いずみがキャスティングされているのも良い。

 

松本まりか。よかったです。コメディエンヌとしての素質ばっちり。

 

レギュラーメンバーとしては、いずみの会社の後輩に真魚、名古屋の人たちに高橋ひとみ、田山涼成など。ハルコの側近の助さん・格さん的キャラに、共に長身の合田雅吏、蕨野友也。

 

ゲストは袴田吉彦、大西礼央、六角慎司、河相我聞、清水綋治、結城モエ、平岡佑太など。

 

7話、8話はいつも自信満々でほとんど失敗もピンチもないハルコに初めてのピンチが訪れるが、華麗な逆転劇で大団円に持ち込む。

しかし、それで終わらせない脚本がよかった。

 

いつもハルコにやられっぱなしのいずみが、ハルコとの付き合いを通じて成長した姿を見せる。見事ハルコの秘密を見抜いて迫ると、鉄の女ハルコが初めて弱さを見せて泣きじゃくるのだ。強い女を描きながらも弱さを少し見せる演出が憎い。

林真理子らしい、、、と思った。

 

ラストはスカッと、ではなくほっこり。

 

シーズン2は岐阜が舞台ということで見てみたいのだが、アンブロックにはupされず。

NETFLIXでのupを期待したい。