本放送はもう一年前になるのね。。。。

 

究極の環境下でのSFサバイバル群像劇と思っていたが見終わって、いやいやこれは熱い、暑苦しいくらいの男のドラマなのだと知る。

主演の山田裕貴と赤楚衛二という若手イケメン二人による男祭り。

恵まれない生い立ちで前科のある弟想いの兄、ややこじらせ男子の萱嶋(山田裕貴)と、根っからのリーダー気質、すべてをしょい込んでしまいがちなこちらもややこじらせ男子の白浜(赤楚衛二)が、全編通して涙なしでは見られないほど熱く、熱く男の絆を確かめ合う。

 

それ自体は別に悪くはない。

山田裕貴の目力と演技力(西野七瀬との結婚、おめでとう!!)、赤楚衛二の徹底的な青臭さがしっかりとこの男祭りを盛り上げていたのも事実。

脚本家の金子ありさがこじらせイケメン同士の物語を描きたかっただけかもしれんが。

 

それでも、ドラマ中盤のシーンで紗枝が萱嶋を雨の中バックハグするシーンはキュンキュンしてしまった。。。

 

そんな熱い二人の物語なのでトイメンの女子―ズの役割は重要だ。

このままだと単にタイムスリップした狭い電車内でむさくるしいドラマになってしまうからだ。

 

ヒロインの畑野紗枝を演じる上白石萌歌。まっすぐで純情なヒロインというポジションをしっかりと射止めている。そういったキャラを演じるのは彼女は若手筆頭格といえよう。

澄んだ眼差しと意志の強そうな唇が印象的。

 

そしてもう一人、小野花梨や河合優美と並んで朝ドラヒロイン筆頭候補の一人、古川琴音だ。世の中を小馬鹿にしたギャルを演じていて、これまでに見たことないキャラ設定が萌える。

特に、へそ出しコギャルファッションが意外と似合っていて、彼女こんなにスタイルが良かったのかと嬉しい発見。

 

この二人、志田彩良とともに「義母と娘のブルース」で共演済。

といっても、当時は萌歌ちゃんのみ主役級。時が経ったってことね。

 

この二人を軸に、若手、中堅・ベテラン女優が脇を固める。

 

松雪泰子、山口紗弥加、大西礼芳、梅船推永、大後寿々花らベテラン、中堅女優さんに加え、金澤美穂、片岡凛、志田彩良ら若手が中心人物を演じる。

この中では、大西礼芳がこれまでにないほどの活躍。

もともと美形の女優で演技力も確か。

京都造形芸術大学出身といえば黒木華、土村芳らと同窓。

今、NHKの朝ドラ「虎に翼」を見ているが、ここでも同窓の土居志央梨が印象的な役で注目を集めている。

 

男性陣は、杉本哲太(途中からランボー化 笑)、井之脇海、萩原聖人、ウエンツ瑛士、西垣匠、前田公輝、間宮祥太郎、坪倉由幸、藤原丈一郎ら。

だが、どうしても主演男優二人の熱量がすさまじいので影が薄い。。。。

 

4話くらいまで物語の展開が遅いので、本放送では脱落してしまった視聴者もいたかもしれない。ただ5話以降は主人公たちと違う車両の乗客グループが現れることで、面白くなっていく。

 

現代に戻ってきた萱嶋と白浜が絶望する「クソのような世の中」は、共感できるものがある。

3年ぶりにアメリカから帰ってきて、似たような感覚を覚えたからか。

前回駐在時に帰国した際にはあまり感じなかったが、なんだか日本が息苦しい。

それはドラマの中で描かれたような、自分のことしか考えられない人たちばかりのように感じられるからなのか。

 

物語は隕石の衝突がどうなったかは描かれないで終わる。

なんとなくそんな気はしていたので、モヤモヤはしなかった。

同じ車両に乗り合わせ、未来の辺境の地で苦楽を共にした人々が結束し、友情を確かめ合う姿は現代においては幻想かもしれないが、そういった希望を持つことを忘れてはいけない、というのは真実ではなかろうか。