Amazonプライムのこの1stシーズンはまさに序章中の序章であり、続編制作決定ということらしいので、これより先の展開に期待したい。

重厚なつくりの政治ドラマとしてとても面白かった。

 

原作はいつか読みたいと思いつつも、まだ実現せず。

日本に帰ったら、漫画喫茶にでも通い詰めて読んでみようか。

 

同じ、かわぐちかいじ原作では映画で「空母いぶき」があったが、こちらはちょっとあまり出来がよろしくなく。

今回観たのはドラマ版(計8話)で細部にわたり作りこみも丁寧で、日米安保条約の破棄か、という緊張感も含め見どころが多々あった。

 

日本の潜水艦の性能は世界でも最高クラスといえる。

一方で、アメリカの原子力潜水艦はその性能と攻撃力で文字通り世界の海の覇者であろう。

空母打撃軍も、原子力潜水艦無くしてその攻撃力を遺憾なく発揮することはできない。

 

潜水艦映画に外れ無しというが、この作品は潜水艦映画に分類するにはちょっと毛色が違う。ミリタリーバランスと政治のかけひき、そして国家というものの定義を考えさせられる、硬派な政治ドラマだ。

 

大沢たかおの海江田艦長は、実にハマっていて素晴らしい。

また、通常動力潜水艦・たつなみ館長 深町役の玉木宏は硬派な男が良く似合う。

化粧っ気一つない速水役の水川あさみは、凛とした雰囲気の彼女にぴったりの役。原作では男性ということで、昨今は潜水艦でも女性自衛官が任務についているので、時代の流れか。

 

その他、ユースケ・サンタマリア、前原滉、中村倫也(回想シーンのみ)、政府関係者に笹野高史、江口洋介、夏川結衣、酒向芳、橋爪功、自衛隊関係者では手塚とおる、田中要次、大河内浩、報道関係者で上戸彩。

 

政治と軍事力は密接に関係している。

各国のミリタリーバランスが少しでも崩れると、大ごとだ。

だからこそ、最高性能の原子力潜水艦を奪取した海江田が提起・宣言した「独立国家やまと」は、核抑止力や同盟の在り方など、世界に文字通り大きな波紋をなげかけたのだ。

 

30年以上も前に現在の危うい世界の均衡に警鐘を鳴らしていた、かわぐちかいじの知見の高さに感服だ。

 

水川あさみの凛とした美しさも魅力的だけど、やはりMATTは夏川結衣が好き。

こういった役はこれまで余貴美子とかがピタリ、はまっていたけど、夏川結衣の政治家というのもなかなかに良い。

もともと目元がキリリとして男前?なので、素敵です。