2014年当時、韓国では一大ブームで本屋に行くと東野圭吾の本がたくさん並んでいた。

 

東野圭吾作品は好きだが、実はほとんど読んだことが無い。。汗

ほぼ映像化されたものしか馴染みがない。

今回のダイイング・アイも東野圭吾原作、三浦春馬主演のドラマ。

 

三浦春馬は亡くなったから伝説化しているわけではなく、本当に稀有な役者だった。

光があるから陰がある、とよく言うがその言葉の通りの陰影に富んだ役者さん。

今回のようなミステリー・サスペンスでは、特に彼の魅力が際立つ。

 

共演の高橋メアリージュンは、岸中美菜絵/瑠璃子役にピタリはまっている。

エキゾチックな雰囲気と、女性的な魅力にあふれた佇まいはナイスキャスト。

 

推しの淵上泰史がキーとなる役で好演。

彼は柔和な印象の男から、切れ味鋭い侍のような男までなんでもこなしてしまう。

 

淵上泰史。やっぱり「恋がヘタでも生きてます」の橋本役がよかった。

土村芳とのラブストーリーは感動もの。

 

また堀内敬子と生瀬勝久の共演は、NHKのコメディ「サラリーマンNEO」での夫婦コントを思い出す。妻の堀内敬子がどんどん出世して、夫である生瀬勝久の立場が無くなっていく、、、という、サラリーマンにとって切ないテーマを面白おかしく演じていた。

 

木村祐一の刑事役、松本まりかや水沢エレナの華のあるキャスティングもよい。

 

が、肝心のストーリーはサスペンス色の濃い展開でそれなりに楽しめはしたものの、まあそれほどの高揚感は無かったかも。

このドラマのテーマであろう、交通事故の加害者と被害者の関係性、人間の運命の不条理、不公平さなどはなんとなくとってつけたような感じを受けた。

小説はもっと掘り下げて描いているのだろうか。

 

ドラマの中でも出てきたが、交通事故の年間死者数は4000人。

この数字には24時間以上経って亡くなった人の数は含まれていない。

統計数字のマジックだが、更に多くの人が亡くなっていると思われる。

 

交通事故というのはいくら気を付けていても、絶対に自分は事故を起こさないと言い切れるものではない。とんでもなく危険なものを動かしていて、それぞれが自らを律していても間違いが起こる、ということを肝に銘じないといけない。

 

三浦春馬のバーテンダーシーンは見どころ。

彼の手、指の動きが美しい。

アクションシーンもキレがあり、身体能力の高さがうかがえる。