「腐女子、うっかりゲイに告る。」に続けて見てみた。

ちなみに、NHKよるドラの「腐女子・・・」の前クールは「ゾンビが来たから人生見つめなおした件」、後クールは「だから私は推しました」だった。この3クールは素晴らしいドラマが連続していたようだ。

 

映画は2時間のためかなりシンプルなストーリー展開になっていて、ドラマ版の充実度からするとやはり物足りない。

 

なので、お勧めはドラマ版を先に見て、後で映画版を見ると理解も深まるだろう。

メッセージ性に大きな違いは無いと思うが、紗枝のBL好きぶりの描写が薄いため、なぜ彼女が2学期の終業式でリスクを冒してまでみんなの前で告白をしなければならなかったのか、という精神的な葛藤が伝わりにくかったかもしれない。

(ここは結構重要なところなので)

ゲイであることを周囲に言えずに一人苦しんでいる純のことを、BL好きを隠して生きて来た自分の境遇を見つめなおして、同情ではなく共感、理解まで一歩踏み込んだ末の行動だったということにつながっているからだ。

 

紗枝が純の見舞いに訪れた病室で言った言葉がすべてだっただろう。

「みんな同性愛に理解を示しているが、どこか他人事のようなのが違和感だった」

それはおそらく同情しているに過ぎなかったからではないか。

自分事として考えて、初めてそれが他者への理解となり、共感となる。

 

神尾風珠と山田杏奈という若手実力派の演技は、安心して見ていられた。

前田旺志郎、三浦りょう太(あの三浦知良の息子)、今井翼らが出演。

また姐さん役に三浦透子、その彼氏役に渡辺大知という豪華配役。

純の母親には山口紗弥香。あまり出番はないが紗枝の友人の今宮に池田朱那。

磯村勇斗は重要なファーレンハイト役だが、ほとんど顔見せすることない謎のキャスティング。

 

ドラマ版の方が純と紗枝の二人の関係性がよく描かれているので、お勧めかな。

 

山田杏奈は「ゴールデンカムイ」のアシㇼパ役で脚光を浴びている。

やっと世間で広く認知される役をもらって、推しとしては嬉しい限り。

実力ある彼女の活躍の場がもっと広がっていってほしい。

 

よく見ると彼女、黒ではなくきれいなエボニーの目をしているのね。。。