ドラマの冒頭、滑り出しを見た限りでは、どうかなあ、、、、という感想だった。
だが、このドラマ、回を重ねるごとにどんどん闇が深くなっていき、ハマってしまった。
なかなか興味深いつくりをしている。
主演は玉山鉄二で武藤という元刑事を演じる。
ある事件で妹を未成年者に無残に殺され、犯人を復讐の念にかられ殺しかけたことを刑事失格と考え辞職し、探偵業を営む。
そしてもう一人の主人公が、同じ警察組織で謎の存在である環(たまき)役の渡部篤郎。
渡部篤郎は、最近時こういった怪しい役が多い。
それも彼の若い頃からの独特の存在感が、そういった役を引き寄せるのだろう。
玉山鉄二は少々青臭い役が似合う。
最近では「CODE‐願いの代償‐」で、主人公の坂口健太郎を翻弄する犯罪者を演じていたが、元来はシュッとしたイケメンで、正義感の強い役がピタリだと思う。
8話構成で、1~3話、4~5話、6~8話とそれぞれ独立したエピソード。
玉山鉄二演じる武藤の妻に鶴田真由(昔から好きな女優さん)、娘役に今ブレーク中の桜田ひより。同僚刑事役に谷原章介。
1~3話は、親の介護で疲れ切った女性(美村里江)が、要潤演じる知能犯に利用されるというお話。
貧しいながら懸命に生きつつも、知らぬ間に犯罪に手を貸してしまう哀れな女性を演じる美村里江が素晴らしい。
彼女は儚さの中に見え隠れする、秘めた情念を持った役がハマる。
「MIU404」でもタイプは違えど、そういった役で記憶に強く残った。
魅力的な女優さんである。
その他、甲本雅裕などが出演。
美村里江。
当時の役名はミムラ。あのムーミンのミムラ姉さんが好きで決まった役名だとか。
そこはかとない色気がたまりません。
4~5話は上杉柊平、小松利昌らが出演。
戸籍売買という闇の深いテーマ。現実的にありそうで怖い。
物語りの中盤になり、環がなぜ武藤を自らの捜査活動に利用しているのかがわかってくる。
その手段を選ばぬ非情さに怒る武藤。
6~8話はこれまたこれまでの中でもかなり重いストーリー。
高橋光臣と前田亜季夫婦の息子が誘拐されるという事件が起こる。
友人だった武藤が巻き込まれ、身代金受け渡しを請け負うが最悪の結末を迎えてしまう。
高橋光臣演じる高梨の父親で社長の道治に竜雷太、道治の秘書役に相島一之、その他、新井康弘など。
またSEASON2につながるコアメンバーとして、木村多江(相変わらずいい、、、)、板尾創路などが出演。
この話は、バイプレイヤーが名優ぞろいで、見どころあった。
そして、事件は最悪の結末の後に更に展開があり、環は武藤になぜ彼を自らの捜査に引き入れたか、その想いを伝える。
それは刑事なら誰しもが一度は思い描く、この世からすべての犯罪を根絶したいという願いだった。
この想いが彼の純粋な気持ちなのか、はたまたまだその裏に何か黒いものが横たわっているのかはわからない。
だが、武藤は自らの意思で、環の誘いに乗っていく。
SEASON2を観たくなる絶妙なラスト。
これは次が楽しみだ。。。。