もちろん、土村芳主演だから観た。

彼女の民放連ドラ主演は、2019年の「本気のしるし」以来。(森崎ウィンとダブル主演)

単独主演は初めて。

 

原作は最近多いオンライン小説。

率直な感想を言うと、オンライン小説やマンガの原作と、脚本家が練りに練って作ったオリジナル脚本では、当然後者の方が質は高い。

 

今回のドラマも土村芳が主演だったので、それだけでも観る価値ありと思って見たが、ドラマ自体は特に、、、、という感じ。

 

「不倫xAI」という触れ込みで、いったい何のことやら、、、という感想で見始めたが最終話に至ってなるほど、そういうことだったのかと。

 

ただ、7話まで土村芳演じる結花の夫・真治(堀井新太)と、不倫相手の濃厚なセックスシーン、また土村芳と海斗役の古屋呂敏とのセックスシーン(こちらはやや優しめ)が中心の不倫ドラマだったのだが、途中から結花と真治の息子目線の回があったりと、物語の背骨がどこにあるかちょっとつかみづらかった。

 

更に9話以降は海斗の正体がわかり、切ない初恋物語になったかと思うと、最終話はAIが絡んできて、感動する間もなく終わってしまう。

 

5人の女と不倫関係を持つ真治が、セックス依存症ではないかというのは序盤から何となく察しがついていた。

色々盛り込まれ過ぎて、ちょっと展開についていけなかった感があるが、土村芳の演技力の確かさだけは再確認できた。彼女はTVドラマ向きではないかもしれない。

映画の方が彼女の魅力が生かされるのではなかろうか。

主演ドラマなら「本気のしるし」、「ライオンのおやつ」、映画では「去年の冬、きみと別れ」あたりがお勧め。

 

出演者では、久しぶりに見た遠山香織子が、変わらず綺麗だったのが印象的。

最終話で出て来た老人は渡辺哲だった。こちらも久しぶりに見た。

 

真治の不倫相手の5人は、水崎綾女、中村ゆりか、高田里穂、向里祐香、森田想。

中でも、向里祐香は「わたしの夫は‐あの娘の恋人‐」でも出演していて、気になる女優さんだった。これも不倫ドラマだったがここでの彼女は、主人公の山下リオに友人以上の感情を秘めた難しい役柄だった。

今回はセックス依存症の真治を手玉に取る、自由奔放な女性を演じていたがそれがとてもエロくて、彼女の女優としての実力を垣間見た気がする。

 

警備員の制服のまま、階段でコトに及んでしまうシーンはかなりエロい。。。

 

ストーリーのキーとなる桟橋の風景(エンディングで使われていて、ドラマ後半でその桟橋の意味が判明する)や、土村芳の夫・真治と謎の男・海斗の間で揺れ動く心の描写は印象に残った。土村芳が、これまでと違った大人の女を演じた、ということで彼女の今後の活躍を期待できる一作でした。