ホラー大好きなのだが、ジャパニーズホラーの映像作で最高傑作と言ってもいい、「リング」を超える作品は「リング」以降では、「トリハダ」以外ないかなあ、、、と思っている。
そのためこの「憑きそい」は、それほど期待せず観たのだけど、そこそこ怖くて楽しめる。
演出とカメラワークが秀逸だ。
古い家の持つ闇深さ、何か潜んでいるかのような気味悪さを、空間を巧みに使い潜在的な恐怖心をあぶりだす手法は、スタンリー・キューブリックの「シャイニング」に通じるものがある、と言ったら言い過ぎだろうか。
でも、それほど作品の世界に魅入らせられたのは確かだ。
主演は山田真歩。彼女の持つ得体のしれない雰囲気が、この作品にマッチしている。
素晴らしいキャスティングだと思う。
その山田真歩演じる山川めぐみの若い頃を演じるのが、円井わん。
彼女、好きなタイプの女優さんだ。彼女の何か見えないものを見ているような眼がいい。
後程別記事で書きたい。
その他の主要な演者は、めぐみの夫役に山崎樹範、1話には福田沙紀(久しぶりに見た)、7話には最近よくバイプレイヤーとして活躍している吉村界人など。
4話など、落ちがわかりづらいところが一部あるものの、見終わってからぞ~っとする感じはなかなか。
ただ、そのぞ~っとした感でいうと、やはり「トリハダ」シリーズはすごいと思う。
BGMは一切使わず、ホラーだがいわゆる霊やお化けは出てこない。
日常のぞわっとする事象だけで見せるというのが潔い。
個人的には3話「階段」、6話「大家さん」、7話「審査員」、8話「憑きそい」あたりが好きだろうか。
一話12~3分(最終話のみ30分)なので、見やすいし、凝縮されている分恐怖も濃い。
できれば夏に観たかった。。。。。