WOWOWの30分ドラマ。
全7話しかなくて、連続ドラマというより映画でも見ている感じだ。
映像もちょっとノスタルジックな色使いで、ロングパンがあったり役者を切り取るというより、役者は風景の一部のような撮り方。
と、監督を調べたらCMプランナー出身の長久允。なんとなく納得。
柳楽優弥が大好きなので、それだけでも見る価値ある作品だった。
大島優子など子役出身者以外で、アイドル出身ではおそらく一番女優としていい素材の川栄李奈、若手実力派女優の長澤樹、松田ゆう姫が脇を固める。
松田ゆう姫は、優作の娘というのがすぐわかる存在感。
独特の雰囲気は龍平にも似ているし、醸し出す色気は両親からもらったものか。
それぞれが個性を存分に発揮し、コメディとして楽しめる一品。
このほかにおばあちゃんをやったら、今はこの人が一番の草村礼子などが出ているが出演者は少ない。余計なキャラが出てこない分、シンプルに幽霊の世界に没頭できる。
輪廻転生をテーマに、それぞれの登場人物の人生を笑いとペーソス(劇中では、千利休役の三遊亭好楽が、しきりにわびさび、、、とつぶやく)で彩っていく。
エピソードは多く無い中、川栄李奈演じる咲と娘の話、長澤樹演じる凛がイジメに遭っていた話はちょっとジーンとくる良い話。
本作品、やはり柳楽優弥の演技が光る。
本当に彼の表現力は無限大で、いつでもドキドキさせられる。
今回の幽霊役ででも、クソみたいな人生を生きて来た自暴自棄な幽霊という、何とも想像もつかない役を、しれっと演じるあたりスマートでかっこいい。
「浅草キッド」で見せた人間の弱さや悲哀みたいなものをまとって、クソのような人生が同情を誘うホスト・桜田和彦をリアルに演じる。
彼主演の「ガンニバル」のシーズン2が待ち遠しい。
最終話の最期に、「この作品はフィクションです」と出てくる。
当たり前なのだが、妙におかしかった。。。。
川栄李奈は好きな女優さん。共演者との間合いを取るのが巧い。
長澤樹は、大きな目が印象的な期待の若手女優。