職業ものドラマはここ1~2年で乱立の感があるが、以前も書いた通りすでに限界に来ているように思える。
医者・弁護士・警察という三大職業ドラマのマンネリ化を打破すべく、一般人が初めて耳にするような職業にまで手を付けてドラマ化されてきたが、正直に面白かったといえるのは、「前科者」(保護司)、「シッコウ」(執行官)、「競争の番人」(公取)、そして「波よ聞いてくれ」(ラジオDJ)くらいだろうか。
「ハコヅメ」は警察モノだったが、交番のおまわりさんというのが新しくユニークで楽しめた。
「転職の魔王様」は二つのポイントで楽しみにしていた。
ひとつは「波よ聞いてくれ」で、女優として新たな扉を開いた小芝風花が主演であること。そして二つめはキャリアアドバイザーという職業がほんとにドラマになるのか?という点だ。
まず小芝風花だが、なんというか残念だった。
「波よ聞いてくれ」のミナレ役はまさに、小芝風花という女優の懐の深さを感じることができる役だったが、今回の未谷千晴役は、正直言って退屈であった。
彼女の良さが生かされない、単に可愛いだけと言うのが無念。
そういう女優さんではない、と思うだけにもう少し何とかならんかったのかと思う。
またキャリアアドバイザーと言う職業を描くと、まあこういうドラマになるよなあ、、、、という点では外してはいないし、毎回のエピソードは定年退職が近づいている(?)年齢のMATTにも、自分のキャリアを振り返り、考えさせられるものが多く楽しむことはできた。
だが、では毎度来週を楽しみにしていたか?と言われるとそれはそうではない。
同じクールでやっていた「シッコウ」は楽しみだったのに、だ。
役者もいい演者が多数出演していて、ドラマとしては下地はそろっていたのになあ、と。
小芝風花と共に主演の成田遼は、クールな役が新鮮でよかったし、山口紗耶香、石田ゆり子、白洲迅、おいでやす小田、堀内敬子、おかやまはじめなども手堅い配役。
毎回のゲスト陣もいい役者ばかりだったが、やはり感情移入していきづらかった。
期待していたドラマだけに、少々がっかり感はあったが決して悪いばかりではなく、ドラマとしては良くまとまっているので、人生や仕事に疑問を持っている人には励みになるのではないかと思う。
最後に、成田遼演じる魔王様こと来栖嵐と未谷千晴の間に恋愛感情が芽生えているのかどうなのか、、、という微妙な関係のまま最終話まで進んだが、最後の最後に二人の胸キュンなシーンがあったのは、小芝風花ファンとしては妄想が最大限に膨らみ、よかった、、、笑
小芝風花の反応がまた初々しくてよろしい。。。。。