まず始めに、このドラマは美女オンパレードという特典付きだ。

特にこの夏のドラマは「ハヤブサ消防団」、「シッコウ!!」など、オヤジ出演比率が高いドラマが多く、目の保養という点では、このドラマは最高である。

 

主演の福原遥、深田恭子を筆頭に、福原遥演じる有栖の母親役の美村里江、深キョン演じる瞳子の母親役の片平なぎさ(若い頃からのファン、、、、)、有栖の友人役の長澤樹に出口夏希(舞妓さんちのまかないさんで記憶に残った期待の新人)、瞳子の友人役の松本若菜(このドラマでは珍しく幸せな役)、瞳子の会社の同僚で、佐野ひなこ、菊池日菜子、そして鈴鹿央士の友人役の嵐莉菜、最後に北香那。

 

出口夏希。「舞妓さん・・・」では森七菜に負けない透明感で注目を集めた。

演技力をつけて活躍してほしいこれからの女優さん。

 

素晴らしい。美少女から熟女までこれだけビューティーを集めてくれたのは嬉しい限り。

またこの作品は映像がとても綺麗だった。

アートを生業とする主人公の作品ということもあるのか、カメラも長玉で背景を積極的にぼかして人物を際立たせるなど、美しいビジュアルも見どころだ。

 

全然ドラマの話を書いていない。。。。

 

いわゆるリアリティを求めて観てはいけない作品。

見ず知らずの年齢も離れた女性同士が、そんなに急に親密になっていくものなのか、とか最終話、まさかの美村里江と深キョンが知り合いだったなどなど。。。

 

でもそんなことはどうでもいい。

この生きづらい世の中で、彼女たちがもがき苦しみながらも懸命に自分の夢を追いかけている、その姿に共感できればよいのだ。

 

序盤は有栖と瞳子の人生が交錯し、やがて心を通わせ二人で支え合いながら暮らしていく様子が丁寧に描かれる。

その過程での二人の心境の変化、関わり合いが徐々に氷が溶けるように近くなっていくのを、福原遥、深キョンが息の合った演技で表現している。

 

特に福原遥は本当にここ数年で良い女優さんに成長した。

心の微妙な変化や揺らぎを、セリフに出す時の引き出しがとても多い。

若いのにすごいな、と思う。

父子家庭で育った有栖は物を大切にする。そういった有栖の人間性を心をこめて演じていた。

そんな福原の演技を深キョンはさすがの懐の深さで受け止める。

全編を通して二人の関係性が近くなっていく過程が見どころだ。

 

そこに加え、男優陣もなかなか良い。

 

有栖の父親役の安田顕が男優陣のベストアクター。

彼は最近時本当に父親役が素晴らしい。

光石研とともに、父親の悲哀を表現する役者としては現在のツートップだろう。

有栖の妊娠を知った時の反応、有栖の元彼で海(二人の子供)の父親の康介(八木勇征)の両親と対峙するシーンなど、涙無しでは見られない熱い演技に感動しっぱなしだった。

強く、そして優しく筋の通った父親像が安田顕には似合う。

 

瞳子の彼氏役の上杉柊平は、山田杏奈主演の「幸色のワンルーム」で、まさかの全編マスク姿で顔出し無し(誘拐犯役なのでしょうがないが、、、最後にチョイ見せするが)で衝撃的な演技を見せた彼。

今回はもちろん素顔を出しての登場だったが、朴訥とした中にも誠意あふれる加瀬役がとてもはまっていた。長身でスタイルも良いしなかなか無いタイプの役者さんなので、今後色々な演技を見てみたいと思った。

 

鈴鹿央士は非常に安心して観られる役者さんだ。「Silent」でも好演。

劇中で見せるダンスが実はこのドラマで初めて習ったということらしく、あまりに上手なのでびっくり。勘がいいというのは役者としては+の能力なのだろう。

 

その他では5話でSUMIREが出演。9話で登場の富田望生は、最近痩せて綺麗になったと評判。もともと太っていたのも役作りで体重を増やしたそうだが、あの太った富田がいい、というファンは多いはず。彼女のポジションは重要だと思うが、、、

 

女性が今の世の中、自立して生きていくには強いだけでは生きていけない。

周囲の人たちとどうかかわっていくか、独りじゃない、支え合って生きていけばいい、そんな優しいメッセージがこのドラマからは伝わってくる。

それは友人であり、親や家族であり、同僚であり、そしてかけがえのない絆で強くつながった仲間であり。

 

有栖と瞳子は互いに「出会ってくれてありがとう」と想いを伝えあう。

その言葉こそ、このドラマのテーマなのだろう。

かけがえのない出会い(それは奇跡かもしれない)があり、独りではない自分を感じた時、夢に向かって歩き出せる。

 

ベストキャストに美しい映像、良いドラマだった。