最近忙しくてドラマをゆっくり見れていない。。。。

なんか久しぶりにドラマ感想を書く気がしている。

 

Netflix配信ドラマ。

宮藤官九郎の脚本は、つい最近「ゆとりですがなにか」をを見たばかりだが、このドラマもクドカンワールドがしっかり楽しめる、良質のヒューマンコメディになっている。

 

仲里依紗は、「時をかける少女」で声優をやったころから好きだった。

彼女のあのつんと上向いたくちびる・口元が好きなのだ。

主演のドラマや映画はあまり見たことなかったが、今回あらためてゆいを演じる彼女を見て、色気のある女優さんになったな、、、と感心した。

女優は30歳から、そう思っていたがまさに彼女がそうだ。

 

松坂桃李はコメディの方が味わい深くて断然いい。

彼の何となくゆるい感じが、主人公・大志にぴったりでスタイルよくイケメンでゆるい、という存在を演じ切れる希少な存在かもしれない。

 

この二人が政治家と女優という、世間的に見れば「勝ち組」夫婦であるけど、その実は仮面夫婦、というありがちな設定。

しかしクドカンはどんな設定であれ、確実に面白くしてくれる名脚本家なのだ。

 

離婚がテーマであるけど、生と死が表裏一体であるように、離婚を語る時、結婚を語らずにはそれが何なのかは説明できないだろう。

「最高の離婚」でも、「あたながしてくれなくても」でも、離婚を通じて結婚とは何か、夫婦とは何なのかを提示し、考えさせてくれた。

このドラマも然り。

 

二人はお互い相思相愛だったのに徐々に心離れていき、やがて疲れ果てて離婚を決断する。しかし、別れてからどれだけ互いの存在が自分の人生にとって大きなものだったのかに気づく。

 

でもこれで終わりでないのがクドカン節。

最終話では、ちゃっかりゆいは新しい男を作っている。

女優は恋をしてなんぼ。

一方、あれだけ浮気者でやり●ン男だった大志は、すっかり政治家に目覚めてしまっている。それに、いまだにゆいに未練が、、、、

 

男ってそういうもんだ。いつまでも女々しい

オンナは未来に生きていく。強くたくましい。

 

大志の母親役の竹下景子。素晴らしい。

おそらくあのヒラリーさんに寄せていると思われる。

髪型、メイクや表情がクリソツで笑える。

また、「御手洗家、炎上する」の鈴木京香vs永野芽郁に負けない、竹下景子vs仲里依紗の女の闘いも見もの。

 

また、ゆいの母親役の高島礼子のすれ具合も最高。

美人女優だった彼女が、下町の小さなスナックのママ、ってのがたまらん。

知的な役のイメージが強かったが、派手なTシャツで店の掃除している高島礼子を見ると、こんな役もやるんだ、、、、とただただ驚くばかり。

 

大志と不倫に走る女子アナ役・三股の織田梨沙。

どちらかというと無名だが、「コンフィデンスマンJP」シリーズに出ていたらしい。

この子、美人過ぎず何となく色っぽいところがよい。

男を惑わすやり手で上昇志向の強い女性を演じていてなかなかよかった。

 

古田新太や板谷由夏のイロモノ対決も見もの。

こういったキャラ設定はクドカンドラマの真骨頂。

神尾楓珠や中島歩がちょい役で出ているのも贅沢だ。

 

尾美としのりの演技巧者ぶりは、ほんとすごい。

「日曜の夜ぐらいは・・・」のだらしない父親役と、ピシッとした政治家秘書役と、これほど役にハマるのはさすがである。

 

それからゆいと恋に落ちる謎多き男に錦戸亮。

彼の独特の雰囲気と色気は、この恭二という役が彼のためにあるかのようだ。

 

山本耕史も捨てがたい。演技はもういう間でもなく上手な役者だが、劇中で加山雄三のモノマネをするシーンがありこれが超絶上手い。必見である。

 

愛媛を舞台にしているのだけど、劇中でピンク色の不思議なおにぎりが出てくる。

いったいなんだろうと調べてみたら、これだった。

 

紅白の削りかまぼこをまとったおにぎりなんだそう。食べてみたい。

愛媛特産だそうで、まだまだ知らない日本がある、、、と実感。

 

政治家も女優も誰かのために生きることを宿命とされる職業。

二人とも周囲の人間にいいように振り回され、その結果互いの心がすれ違い離婚することになる。

 

だが、別れて初めて自らの人生を生きることができた二人は生き生きと輝いているように見える。結婚ってなんだろう。。。。。結婚するのは幸せのためなのだろうか。。。

またそんなことを考えてしまった。