数多あるドラマや映画を、まるで宝箱の中から宝物を探すように観ていき、これ!という作品に出合った時の喜びは計り知れない。

 

このドラマ、綾瀬はるかが主演というのと、ネットなどで名作の誉れ高いというのを見て、今回見てみたが、非常に良くできたドラマで心に残る一品となった。

2018年の作品だが、2020年、2022年とスペシャルになって人気を博しているのもわかる。

 

脚本は「ごちそうさん」「ファーストペンギン」「大奥(NHK)」などで知られる森下佳子。

彼女の脚本は人間愛に満ち溢れている。

この作品も根底に流れているのは、深い人間愛である。

 

綾瀬はるか演じる岩木亜希子はまるでロボットのようなキャリアウーマン。

こういった特異なキャラは、「デート~恋とはどんなものかしら~」で杏が演じたヒロインを髣髴とさせるが、コメディなのかと思わせながら物語はタイトル通りブルースそのまま、やや湿っぽい部分もはらみながら進んでいく。

 

全10話だが、6話までは竹野内豊との運命的出会い、契約まがいの結婚生活、娘・みゆきとの愛憎劇が展開され、7話以降は成長した娘(上白石萌歌)と岩木亜希子あらため、宮本亜希子母娘の心温まる親子愛が描かれる。

 

たった10話のドラマだが、みゆきが小学生から高校生へと成長する過程で、父親との死別、義母との出会いから血のつながりを超えた親子の絆をはぐくむまでが、まるで一大叙事詩のように展開し、最終話の感動を呼ぶ。

 

感動的ヒューマンドラマでありつつエンタテインメントとしての側面も持ち合わせ、たとえば冒頭から謎をはらんだ存在として毎話出てくる佐藤健は、後半のストーリーにつながったり、ちょっとしたシーンが後に伏線回収されたりと、丁寧な脚本作りに好感が持てる。

 

綾瀬はるかと上白石萌歌(なんと当時18歳。。。)の二人の熱演を支えるのは、竹野内豊、佐藤健の両イケメン俳優に加え、麻生祐未、浅野和之、井之脇海、宇梶剛士、奥貫薫、浅利陽介ら確かな俳優陣。

 

古川琴音がちょい役で出ていて、注目していたがまさかのこんな役。。。

ブレイク前のセリフもない役で。意外に似合ってて可愛い。。。笑

 

血のつながらない親子関係で、少しずつ距離を縮めながら互いを思いやる気持ちをはぐくんでいく過程に感動。

娘を思う父親の深い愛、奇妙な結婚生活をともにした夫婦の間に生まれた奇跡の愛、そして血のつながらない母娘の愛。

それぞれの愛がとても深く、心地よく、ずっと見ていたい気持ちにさせる。それが後々スペシャルドラマとなって引き継がれていくことになるゆえんだろう。

 

生活に疲れた時に観ると心がほっこりすること間違いない、良質のヒューマンドラマだと思う。

 

主題歌 MISIAの「アイノカタチ」もドラマにマッチしていて〇です。