この1年ちょっと、数多くの映画、ドラマを見てきた。
その多くはブログに備忘録として残してきたが、感じるものが無かった作品はupしていない。
今回の作品も、あらゆる意味で惜しい作品で、どうしようか迷ったが一応書く。
山田孝之という人を、役者としては尊敬している。
そして映像作家としても才能のある人と思っている。
だが、この作品は山田孝之プロデュースというのと役者陣の顔ぶれで期待しただけに、実際の作品との落差にがっかりしてしまったのかもしれない。
テーマも背景設定も非常に興味深いし、作りようによっては面白い作品になったのに残念だ。
「正義と悪」を描くのであれば、心の底深くにある、人が気づいてないような深層を抉り出すような、もしくは悶え苦しむような葛藤とか、そういったものを表現してほしかった。
いや、あったのかもしれないが、それが伝わってこなかっただけなのだろうか。
目当てに観た、清原果耶だけが妙に浮いてしまっていたような気がした。
その清原果耶は、年齢に見合わない落ち着いた演技で、一人気を吐いていた。
何か心の中のものを絞り出すような語り口など、片鱗をしっかりみせてくれていた。
田中哲司や安藤政信、室井滋、山中崇などいい役者が出ていながら、それなりに見えてしまうのはもったいない。
とりあえず、清原果耶が出番は少なくとも爪痕を残した作品としては心に残ったけど。。。
あと、NHK「サラリーマンNEO」で活躍した深水元基くん、結構貫禄ついてきた。
たっぱもあるし、存在感ある役者になってほしい。