今年はほんとうにたくさんの映画、ドラマを観ることができた。
そんな一年の最後を締めるドラマになったが、非常に楽しめる娯楽作で秀作だった。
「半分、青い」や「あな番」での好演から期待していた奈緒の、連ドラ初主演作。
彼女の確かな演技力を余すところなく発揮できたこの作品は、代表作になると思う。
途中まで、主人公の岩崎和佳(のどか)役は、松岡茉優でもよかったかな、、、などと不埒なことを考えていたけど、終わりまで観て奈緒でよかったなあ、、、と思えた。
堤真一に吹越満、梶原善という渋い配役もドラマを盛り上げたと思う。
驚いたのは、伊藤かずえ、速水もこみちが共にえらく恰幅よくなってたこと、、、、笑
時の流れは恐ろしい。。。
個人的には渡辺大知がいい役どころで出演していたのがうれしかった。
彼は独特の雰囲気を持っている、変え難い役者さんなので今後も注目したい。
また、ファーストサマーウイカ、役者として見たのは初めてだったけどなかなかいいね。
松本若菜のキャリア官僚役は、意外に良くてまた見たくなった。
六平直政の渋い配役もスパイス効いてました。
志田未来や足立梨花、出番少ないが中越典子といった女優さんの存在感もよかった。
渡辺大知、いい役者さんです。
ファーストペンギン、と聞いてなんだそりゃ?となったのだが、ドラマの冒頭の説明を聞いてなるほどと思った。
最初に勇気を持ってリスクを取るもののことを言うのね。
物語は古い体質を捨てきれない漁協との闘いに、男社会の中で孤軍奮闘する女性、シングルマザーの生きざまに、若者とおじさんたちの溝、LGBT、果ては外国からの経済侵略問題など、なにやら色々と詰め込み過ぎの感はあったけれど、テンポよい演出、脚本でそれらが上手くまとまって極上のエンタテインメントとして完成している。
作中、営業活動する和佳と堤真一演じる片岡が何度も衝突する場面があった。
営業と生産現場の争いは、製造業ではよくあることだ。
そういった衝突を解決するアプローチなど、観ていてそうだよなあ、、、と何度もうなずいた。
商売というのは一方的では成立しないものだ。
作り手、売り手と消費者がつながり、お互いに意見し、感謝し、認め合うことで成り立っているのだと思う。
時代と共にビジネススタイルは変わっていく。
インターネットの普及、エコや健康志向の高まり、コロナのような感染症による社会の変化、その時代時代で、ビジネスの在り方も変革していく。
いつの世にもファーストペンギンが現れて、新たな時代を作っていくのだろう。
そして、そのおかげで我々は豊かな生活を享受できる。
ドラマを観終わったら美味しいお魚を食べたくなった。
日本のように新鮮でおいしい魚を食べられる国は世界にもそうないと思う。
そのありがたみを味わいたい!のだけど、帰国までしばしのお預けかな・・・・・・