アンブロックテック上に前編がupされていない、と騒いでいたがたまやんから後編のすぐ隣にあるよ、と知らされ見つける。。。。。なぜだ、、、、、
ということで、無事映画版も観ることができた。
前後編で4時間半という大作である。
ドラマ版を先に見ていたのでその違いを比較することができた。
どちらがいいか、と言うよりどちらが好きかということになろうか。
映画版もドラマ版も見ごたえある作品になっている。
さすが、宮部みゆき原作である。
ドラマ版はサスペンス色や謎解きの要素が強く、60分X8話と尺があるため、人物像とその相関を丁寧に描くことができていた。
また物語の中心は柏木の言動、行動と彼との人間関係にあった。
一方で映画版はおそらく原作に忠実に作られていたのではないだろうか。
全体に流れるテーマは宮部みゆきの作品らしいヒューマンドラマである。
よって前編よりも後編の裁判編に重点が置かれているように感じた。
宮部作品の根底に流れる、過酷な運命に翻弄されながらも強く、明日を見据えて生きるというテーマがよくあらわされていたのは映画版だと思う。
この2作品は同じ原作ながら違った視点で描かれているので、両方観ても十分に楽しめるのではないだろうか。
藤野涼子はこの作品当時14歳の中学3年生。
一度も主演を張ったことがないのに大抜擢。
しかし彼女の14歳とは思えない堂々とした演技は、大物女優の風格さえ感じさせる。
共演した佐々木蔵之介とは、この後「ひよっこ」「ミヤコが京都にやってきた!」でも共演している。「ミヤコが・・・」で佐々木蔵之介と息の合った演技を見せたのは、そういうことだったのかとこの映画で気づく。
映画版では松子が重要なキャラクターとして描かれているが、松子役の富田望生はドラマ版でも同じ役をあてられていた。それだけ重要な役なのだろう。
また黒木華や市川未和子、夏川結衣に永作博美、田畑智子に江口のり子と女優陣がそろっていて見ごたえある。
特に樹理役の石井杏奈はこのころから独特の雰囲気で、その個性を発揮している。
藤野涼子とともに中学生で共演した板垣瑞生も非常に目力の強い役者だ。
ともに中学生とは思えない演技で魅せる。
ドラマ版では主人公たちの中学生という設定にやや違和感を感じつつ、だったが映画版では本当にその年代の子たちが演じたことでリアリティが増した。
(萌歌ちゃんも幼く見えるとはいえ、高校生ならまだしもさすがに中学生には見えない・・・)
こうなったら小説も読んでみたくなったので今度買ってみるかな。。。。。