韓国駐在時代に放映されて、観たいと思っていたがすっかり忘れていた。
まず実写版ということで大いに心配した。
それは、あの漫画・アニメの世界観が実写では表現しきれないと思ったこと。
そして押井守の実写映画はかなり難解で、理解できたことがなかったこと。
この2つの不安要素があったからだ。
だができるだけ肩の力を抜いて観てみたのだが、パトレイバーファンとしては十分満足できるドラマだった。
何より登場人物が「似て非なる」キャラとして新たに設定されていたので、すっと入っていくことができた。
またファンならフフフと笑いたくなるような、ドラマの中のそこかしこにちりばめられた、原作ゆかりのエッセンス、設定、セリフ、登場人物、その名前、、、、
それを探し出すだけでも、とても楽しい時間になった。
ドラマのつくり自体は案の定というか、押井守のやりたい放題(笑)。
ミリタリー、テロ、銃撃戦、怪獣、立ち食いソバ(笑)、、、
98式AVイングラムも(実物大で)出てくるが、まさに刺し身のツマ程度。
主役のラムちゃんが単なる添え物になってしまった「うる星やつら」でも存分に味わえた、いわゆる押井ワールドである。
ただ、MATTはそんな押井ワールドも好きなので、これもクリア。
ここがクリアできないパトレイバーファンは、OAV時代ですでに脱落しているので大丈夫だろう。その人たちはこのドラマは観ないだろうし。
個人的には「狼たちの午後」をオマージュした4話の「野良犬たちの午後」が好きだ。
ガンアクション、特にカーシャ役の太田莉菜がとてもかっこいい。
彼女のアクションと危険な雰囲気、さすがハーフというか日本人離れしている。
松田龍平の元妻だそう、、、かっこいいね彼女。
各主要キャラクターは愛着沸く配役となっていて好感が持てる。
佑馬役の福士誠治は声が古川登志夫にそっくりで、まるで遊馬かと思ってしまった。
でも何より泉野 明役の真野恵里菜がほんとキュートでよい。
オリジナルの泉 野明(のあ)の富永み~ながかぶるほどのキュートさだが、若干可愛すぎるかな、、というのが違和感か。
野明は、もっとオタクで能天気なのだが今回はちょっと「女の子」の部分を増し増しで演じているように思えた。
その真野恵里菜演じる明が主役を張る11話の「THE LONG GOODBYE」(これもチャンドラーへのオマージュ)が今回のドラマの中で一番良かったかな。
レイバーもガンアクションもほとんど出てこないのだが、明の青春譚で少し切ないラブストーリーが美しい映像で綴られる。
特に夜の港のシーンを、街の明かりをバックに長玉で抜いた絵は、実相寺昭雄っぽい絵作りでとても美しい。絶対意識してやっているはず。
真野恵里菜。とにかく可愛すぎてずるい。
ちなみにいつものUnblockのトラブルで、なぜか9話のみ見ることができない。
よってコンプリートしていないが、まあいいかとup。
劇場版も観たくなったな。。。