レイバーデイ3連休最終日も朝から雨。。。
午後には晴れてきたが、もはや手遅れ。
まあでも、この3連休はゆっくり骨休みできたので、よかったとも言える。
山田杏奈、若手女優で気になっている女優さんだが、
彼女が出ているので見てみた。
タイトルから内容がすぐにわからない作品は好きだ。
手探りでストーリーを紐解いていく楽しさがある。
この作品もそうだった。
いきなり冒頭からファンタジーな幕開けで、どこかコメディタッチでさえもある。
だが話が進むにつれ、イジメや孤独、人の生死がテーマとしてあり、それを現実世界とは違うあの世の魂が主人公の死の原因を探るという謎解き要素のある話とわかる。
主演の長尾謙杜は難しい役だったが、細かな心の揺れ動きなども、的確に表現していたし、何より違和感なく最後まで主人公の真に同化していたように見える。
山田杏奈はどうして、こんな可哀そうな役柄ばかりなのか。
このドラマでは最後で幸せをつかむが、その道程であまりに可哀そうすぎる。
でもなんとなく、そういう不幸な役に耐える姿がいじらしいのでそんな役ばかり来るのだろうか。
物語は中盤以降、オープニングの軽さは消え重厚な展開になっていく。
他人と向き合い、自分と向き合う。
それをしないで、外の世界とかかわりあうことなどできない。
自分から外の世界に目を向け、見つめ、語らない限り、周りにいる人たちの声や気持ちに気づくことはない。
わかっているけど、10代の少年少女のすべてがそれをできるわけではない。
いや、むしろできる子たちの方が少ないだろう。
大人でさえ、やっとそれがわかってきて少しでも頑張ろう、と思うのだ。
脇を固める俳優さんたちは皆、実力派ぞろいだ。
渋川清彦もタクシー運転手役で登場。
「どっち?」という決めセリフはなかったが、その手前の2択を提示するセリフがあったり心憎い。
広島でロケしたという風景も美しくて、前にも書いたが大都市ばかりを舞台にするのではなく、どんどん地方ロケを行って日本のきれいな風景を映画に残してもらいたい。
ラストシーンで真が図書館に借りっぱなしだった本を返すシーンがあるが、借りていた本がヘルマン・ヘッセの「車輪の下」というのも、小道具が効いている。
屈折した青春時代を送っていたMATTも読んだっけな。。。。
何気なく選んだ作品だったが、心に残る一作となった。
それにしても、青春時代に山田杏奈みたいな可愛くて、心の強い幼馴染がいたら、MATTの人生も変わっていただろうか。。。。そんな妄想に浸ったレイバーデイの午後・・・・・
ロケ地のひとつ、広島の宇品橋。
とてもきれいな橋だ。