実はこの二人が一番お似合いに見えましたが、、、、、

 

坂元裕二脚本ということで、期待をして観た。

松たか子のドラマはほとんど見たことないので、真っ白な状態で彼女の演技を堪能することができた。結論から言うと、脚本、主演女優とも満足な一品だった。

 

松たか子演じるとわ子を取り巻き、まとわりつく?3人の元夫という特異な設定。

松田龍平、角田晃広、岡田将生の個性あふれる3人の俳優たちが織り成す大人のラブコメかな、と思って観ていたら、実はこれは夫婦の、家族の愛のカタチと個人の幸せをテーマにした作品だった、ということに最終話で気づかされる。

最後にすっと腑に落ちるストーリーをスッと差し出すことのできるのが、坂元裕二のすごいところだなあ、と感心。

 

日常の小さなことに疲れてしまい、一人で生きていくのがつらくなるとわ子。

でも、その小さな幸せを見つけて一人で生きていく決心をするとわ子。

どちらも人間・とわ子であり、だからこそ魅力ある人間に見える。

松たか子でないと演じることができなかったろう、と思うとわ子の生き方。

いいキャスティングだ。

 

市川実日子がキーマンになるのかなと思ったら、途中であっけなく死んでしまう。

これって坂元裕二が先行き困ってしまったのかな、と思っていたらこの死が後半のストーリーにつながる重要な出来事だと後に気づく。

急に死んでしまった身近の親しい人の幸せを、生きている人は色々考えてしまうが、生きている人間は死んだ人は幸せだったと信じるしかないし、生きている自分が幸せになることが死んだ人への弔いになる。それはその通りだと思った。

 

いい役者さんがたくさん出ていたので、それだけでも贅沢な作品。

外連味たっぷりの演技をさせたら右に出るもののいない、岩松了。

わずか10分もない出番なのに確かな演技で魅了する、風吹ジュン。

やはり色気あるいい男を演じたら一級品のオダギリジョー。

斎藤工もくすっと笑えるちょい役で登場。

 

松田龍平は父・優作に雰囲気が本当によく似ている。

セリフが少なくても、表情や佇まいで演技できる役者さんの筆頭と思う。

岡田将生は好きな役者。こういう狂気をはらんでそうな美形って貴重だ。

角田晃広、上手いんだけど、彼がしゃべるとどうも東京03のコントに見えてしまって、、、、笑

 

高橋メアリージュンも良いが、3人の元夫と絡む石橋菜津美、瀧内公美、石橋静河も魅力的だった。石橋菜津美と瀧内公美はNHKの「ゾンビが来たから人生見つめなおした件」で土村芳を加えての仲良し3人組という役柄だった。

石橋菜津美、結構好きな女優さんだ。


それから松たか子はやっぱり歌上手いね。

伊藤沙莉のナレーションもマッチしていて、彼女の豊かな才能を堪能できた。

 

最後に。

最終話でワインのコルクに眼鏡を描いて元夫の3人を模したシーンがあったが、そこで3人がそろって眼鏡をかけていることに初めて気づく。なぜだ。。。。笑

 

途中に出てくる元夫3人と、彼らを好きになる3人の個性的な女性たちとの飲み会。

地獄の修羅場になるが、これを見て同じ坂元裕二脚本の名作、「いつ恋」のあの食卓のシーンを思い出した人も多いだろう。。。。。デジャブな感覚。