この映画は芳根京子主演、というので選んだ。

彼女の演技も好きだ。目が好きなんだと思う。

セリフ回しもしっかりしているが、あの目に見入られると、、、、というのがある。

 

映画の存在は知らなかったが、もともとアニメがオリジナルだったのね。

いわゆる青春映画なのだが、オープニングから少し変わっている。

ある出来事がきっかけに言葉を失った少女の物語。

 

芳根京子、中島健人、石井杏奈、寛一郎の4人を中心に物語が展開していく。

(石井杏奈と寛一郎は、最近時は「ゴシップ」でも共演)

チープな脚本だと、得てしてダレがちになってしまう学園ものだが、本作は非常にスピーディで展開もよく、また各役者の個性も引き立っていて、ぐいぐい引き込まれていく。

 

ちょい役で出ている、金澤美穂や、萩原みのり、石井杏奈の中学生時代を演じた森七菜といった女優さんたちは、この映画(2017年)のあとに、徐々に活躍していくことになる。

 

言葉で伝えないと伝わらない気持ち。

それを言うほんの少しの勇気。

自分の気持ちをどんな言葉で人に伝えるか。そんなことを考えたくなる作品だ。

 

また、何かをみんなで作り上げていく喜びがとても爽やかに表現されている。

自分の過去を振り返ると、そういったことが少なかった気がする。

ひねくれた中高生時代だったからな。。。。もっと青春すればよかった 笑

 

最後のミュージカルシーンまで息をつかせない展開。

やっぱりそうだったのか、と思いつつも素直に最後は泣かせてくれる。

芳根京子のケレン味のないピュアな演技もその一助だったろうか。

 

舞台は秩父市。バブルの頃はなんでもかんでも東京、だったが最近は地方を舞台にした作品も多い。日本の地方にも美しい町並みや風景はいっぱいある。

今後ももっと地方を舞台にしたドラマができてほしい。

 

最後に、この映画は若い人が見るものだと思うけど、子を持つ親も観るべき映画ではないかと思った。

親が子供に放つ何気ない一言。

世界の狭い小さな子供にとっては、何気ない一言が容赦なく突き刺さる。

自分の子供の頃を振り返ってみても、そんなことがあったなと思うし、

娘に投げつけた言葉を振り返り、なんであんなこと言ってしまったのだろう、と後悔もする。

それが一生の呪いの言葉になってしまうこともある、ということを子を持つ親は知っておかないといけない。