一言で言うと、この映画を観て嫌悪感しか覚えられない人は、人生やこの世界を客観的に見ることができない、ある意味幸せな人だと思う。
映画評価のサイトで低評価をしている人たちのことだ。
それはさておき、共依存をテーマにしている点で、個人的には興味深く見ることができた。
様々な犯罪者の生い立ちや境遇を観察していくと、この共依存という人間関係は犯罪に結びつきやすいということに気づく。
それがわからない限りは、こういった事件を理解することもできないし、理解できないから自分には関係ない、と思ってしまう。
だが、自分も同じ人間である以上、いつそういった状況に陥ってもおかしくないのだ。
この作品は、長澤まさみの女優としての覚悟を感じられる作品と思って観た。
終盤の接見のシーンでの彼女の目だけでの演技は、この毒親ともいえる母親の異様なまでの絶望感が垣間見える、迫真の演技だ。
共演の奥平大兼との緊張感あふれる母子の関係も、2時間見通すとちょっと疲れてしまうかも。それくらい気持ちの入った演技だった。
ストーリーは実話をヒントにしてリアリティを追求したかのような演出のため、救いようがなく見た後の気分も全く浮かばれない。
よって気持ちが落ち込んでいる時には、見ないことをお勧めする。
本作品、なんで観たかというと、土村芳が長澤まさみの姉役でちょこっと出ていたから。。。笑
ほんの少しの出演だが、とても存在感あって〇。
夏帆も出ていたので、好きな女優さんが3人出ていただけで満足度は高かったと言える。