土村芳が出演しているドラマを集中的に見ている。
今回はこれだ。
W主演の一人、森崎ウィンはミャンマー出身の俳優さん。
日本語がネイティブなので、言われないとミャンマー人ってわからないね。
ストーリーは全編通して非常に重い。
土村芳演じる浮世は、謎めいた行動をとり続けて森崎演じる辻を翻弄する。
辻という人間はまっすぐで曲がったことが嫌いなタイプで、そのため浮世と出会うことになり、人生が大きく狂っていく。
浮世は自分の考えを持たず、自分を受け入れる人が自分にとって最良の人、という考えなので、その時その時の相手との関係や状況に流され続ける。
そしてその場をしのぐためなら嘘をつくことを厭わない。
辻とは全く違うタイプの人間かと思いきや、実は辻自身も人間愛的な優しさが過ぎることから、あいまいな態度をとってしまい結果浮世と同じく周囲を不幸の渦に巻き込んでしまう。
そんなある意味似たようなタイプ=「弱い人間」二人が、運命に翻弄されながら出会い、別れ、また出会いを繰り返す。
監督の深田晃司は確かな感性を持った人だ。
難易度の高いテーマだが、最後まで飽きずに見せてくれた。
カットも凝っている。
ロングパンで撮ったり、影や車のウインドウガラスに映った姿でセリフをしゃべらせたり。
土村芳は、本当に魅力的な女優さんだ。
この浮世の役も、彼女以外では考えられないと思うほど。
宮崎あおい、長谷川博己、多部未華子、松岡茉優など実力派が所属するヒラタオフィスにいることからも、将来がほんと楽しみ。
花火のシーンは、彼女の柔らかさがしんみりくるいいシーン。
森崎ウィンもよかったが、北村有起哉や宇野祥平、石橋けいら出演者は少ないものの、いい役者がそろっていた。
ほんと、土村芳の魅力って底知れない。
美人なのだろうけど、派手さがないのでなんとなく印象に残りにくいというか、なんというか。
でも、演じる役によってすごくきれいだったり、可愛かったり、そうでもなかったり、、、
なんとも不思議な女優さんだと思う。
しばらく彼女の出ているドラマ、映画を追い続けるかな。。。