今更、だけど「あな番」を観た。
現在放送中の「真犯人フラグ」を観ながら、「あなたの番です」を先週末一気に見終わった。
どちらも秋山康原案だが、正直世界観は「あな番」の方が好きである。
ここからはネタバレになるので、、、、
このドラマ、本編に加えて各登場人物を掘り下げたショートドラマ「扉の向こう」、そして映画版はもし殺人ゲームが行われなかったら、というもう一つのパラレルワールドを描き、そこにつながる特番、と一つのドラマを何度も楽しめるという趣向は楽しい。
そして、犯罪学好きのMATTが気に入ったのは、本作の真犯人である西野七瀬演じる黒島沙和のシリアルキラーぶりである。
ショートドラマに続いて作られた、番外編の「過去の扉」は黒島沙和の幼少期を描いて、彼女がどうやってシリアルキラー、快楽殺人者になっていったかの過程が見られる。
ちょっとその世界に関する本を読んだり、勉強したりした人なら納得の内容だった。
快楽殺人者というのは、生まれ持ってそうなったわけではないし、何の罪の意識も持たずに殺人者になったわけではない。
自分が他人と違う感覚を持っていることに苦悩し、助けてほしいと願うのだが、多くの場合親はそれに気づかずに、モンスターを育ててしまっている。
その悲痛な叫び声をあの時聞いてあげることができていたら、、、、
黒島沙和のストーリーは、すでに命を軽く見る人格破綻者になっているところから始まっているが、きっと彼女も幼少期に心の中の「何か」が壊れるきっかけになった出来事があったに違いない。
多くの場合、連続殺人を犯すシリアルキラーは、自分の犯行を誇示するため、自分がやったとわかる証拠を残すことが多い。
それは、早く自分を捕まえてほしい、誰かこの殺人を止めてほしいと願っているからだ。
そんな快楽殺人者を、西野七瀬は好演していた。
彼女が持つ、どことなく何を考えているのかわからない雰囲気は独特だ。
どこかを見ているようで、どこも見ていない。
うすら笑いをした時の不気味さ。
彼女を見ていると演技なのか、はたまた地なのかよくわからないのだ。
でも間違いなく、黒島沙和は西野七瀬が演じて正解だったと思う。
むしろ上手い役者さんがやっていたら、あの不気味さは嘘くさくなっただろう。
何かの記事で読んだのだけど、いつも表情の変化が薄く見える彼女、実は笑い上戸らしい。
確かに「ライオンのグータッチ」でも、結構ケタケタ笑っている。
で、ドラマの中で田中要次をワイヤーで絞め殺すシーンがあるのだが、
殺しの最中に笑っているのである。
彼女曰く、田中要次の苦しむ顔を見たら、つい笑ってしまったそうだ。
その笑い顔が相当自然だったので、そのまま使われたのだと思う。
でも、演技であればあんなに不気味な笑顔にはならなかったろう。
それほど、彼女のシリアルキラーぶりは絶品だった。
このシーンです。一瞬「にっ」って笑う。
可愛い顔して、根っからの殺人者。
西野七瀬になら絞め殺されてもいいか、、、、笑
彼女独特のどことなくつかみどころのない風貌と、おっとりしたしゃべり口調。
顔の感じや雰囲気は好きなタイプだ。
大阪市平野区出身らしい。MATTの出身・西区に近いので親近感沸く、、、
94年生まれってことは、MATTがHondaに入社して、平野区のホンダクリオで販社の実習をやっていた93年は、彼女まだ生まれてなかったのね。。。。笑
とにかく、「あな番」は西野七瀬無くしては成立しないドラマと言えよう。
本ドラマは俳優陣、女優陣、演技達者が多数出演している。
それこそ主役級からバイプレイヤーまで豪華である。
でも敢えて若手女優にフォーカスすると、頭のネジの飛んだ娘を演じた奈緒と、中国人を演じた金澤美穂は、いろんなドラマで活躍しているが、今後楽しみな女優さんだ。