勤続25周年(もしくは30周年の選択制)で、会社より旅行クーポン券が付与される。

みんなたいてい海外旅行に行くのだが、海外生活経験もあり特に海外でなくてはいけない、というわけではないMATT家は、夫婦相談の結果、金沢お高級温泉旅館の旅を選択することにした。

この選択にはアメリカ時代の先輩、JAKEさんのアドバイスも参考になった。JAKEさん夫婦は箱根かどこかのこ高級旅館ツアーを選び、満足度が高かったと言っていたからだ。

しかし、この旅はそうそう簡単にはいかなかった。
JTBで加賀屋グループのホテルをチョイスしてもらい、1日目は金沢駅至近の料理旅館、2~3日目は和倉温泉の加賀谷の系列で、オープン2年めの離れ的な旅館。
かみさんは宇都宮から新幹線で、MATTは山陰本線と北陸本線を乗り継いで、金沢駅で落ち合うという計画で、チケットもすべて用意され万全の体制のはずだった。

はずだった、、、というのは、、、

西日本豪雨が旅行の週末に、近畿地方を直撃したからだ。

おかげで山陰本線は運休。北陸本線の特急サンダーバードも間引き運転。
すなわち、電車での金沢入りが不可能ということだ。

出発当日は5時に起きて、ネットで運行状況を確認。
これはダメだ、と腹をくくったのが6時。
7時には福知山を出て、京都方面に向かう。
舞鶴方面は道が崩落したりで、通行止めになっていたからだ。

京都縦貫道に乗り、名神に向かい京都東ICで降り、湖西道路に乗って敦賀ICで北陸道に、そのまま金沢西まで5時間かかって340kmあまりを走破して、
11時過ぎに金沢駅に到着していたかみさんと、12時には合流できた。

予約していたレンタカーはMATTの車を置いて借りれないか訊いてみたが、
駐車スペースが狭く断念、レンタカー会社がキャンセル料が発生しないよう使ったことにしておいてくれた。

この日は兼六園を散策し、21世紀美術館を見学、ホテルにチェックインして一日が終わった。

翌日9日は無料の高速道路で北へ。千里浜の海辺で車で走れる砂浜を走って写真を撮ったり、途中たまたま見つけた巌門(松本清張の、ゼロの焦点の舞台になった)に寄ったり、輪島に行ったりと観光をして、和倉温泉に。

一日目の旅館は本当に料理が最高に美味しかったが、
二~三日目の旅館は、ゆっくりと落ち着くことができ、国内旅行を選択したことに夫婦ともども、悔いなしという感想だった。

10日は付近を散策することにして、のとじま水族館に行ったり、ホテルから歩いてすぐのパティシエの辻口博啓のスイーツの店でまったりしたり、して過ごす。

連泊で旅館の料理を朝晩連続して食べた経験がなかったので、二人ともお腹が常に満腹状態、昼ご飯まで手が回らなかった。よって甘いもの食べて終わり、ということに、、、

11日の朝は、ちょっとした事件が。

能登島のある湾内には野生のイルカが7頭ほど生息していると聞いていたが、旅館からは遠い海にいるとのことだった。

しかし、MATTがたまたま窓の外を見たら、イルカが数頭泳いでいるではないか。すぐにかみさんと一階に降りて写真を撮ろうとしたが、イルカたちはそのころには遠くに去って行ってしまった。

朝ごはんの際にそのことをスタッフさんに話したら、この場所でイルカを見るのは初めてだったとか。なんて幸運なんだ、と大雨の影響で電車に乗れなかったことがどうでもよくなってしまった。

3日間、旅館のみなさんにはとてもよくしていただいた。
勤続25年のお祝いなど、嬉しい演出もあった。JTBの方にもお礼を言いたい。

4日目の11日は帰るのみで、金沢までまた自走して武家屋敷跡を観光し、13時にかみさんを駅に送って別れた。

MATTはこの日の夕方までに京都に入り、本社の役員、部長と合流し夜はG社の幹部も交えて会食、そして翌日12日は福知山で役員を迎え入れるため朝7時にホテルを出て会社に向かった。

今年は全国的に早い梅雨明けだったため、金沢の旅も猛烈な暑さだった。
だが、いろいろと予期せぬトラブルもあり、旅行から仕事へとなだれ込む慌ただしさもあり、で思い出深い旅になった。

4日間で、950kmあまりの走行距離。
さすがに疲れてしまったが、やむを得ないだろう。

写真その他、もろもろの情報はまた気が向いた時にでも書こう。