数か月前、日曜の昼に再放送でやっていたこのドラマを何気なく観た。
 
何をやらせても上手く演じてしまう、小林稔侍の面目躍如のようなドラマだが、筋書きは2時間ドラマの王道を行くもの。
普段は目立たず、組織で役立たず扱いを受けている冴えない窓際中年が、
その実の顔は凄腕の国税局のマルサ。
 
京都が舞台の2時間ドラマは多いが、この回も菊川怜をゲストに悪い政治家相手に獅子奮迅。いつも茶色のダボダボのスーツを着ているが、最後に悪の成敗に向かう時にはパシッとしたダーク系(国税だから)スーツにボルサリーノでビシッと決める。
 
これを見て思い出したのが、先日出張に行った時の事。
一緒に行った、生産部の若手・カロカロ君(以前コンペで一緒にまわった)が、袖が短いスーツに異様に長い袖のシャツというへんちくりんな恰好でやってきた。
「サイズの合ったスーツに買い替えた方がよいよ」というと、
「これから取引先に行くことが多くなるので、そうします!」と言っていた。
 
スーツって高価なスーツが良いかというと、そればかりではなく、
やはり体型にピシッとあったものが良いというのは間違いない。
だらしないスーツを着ていると、それだけで見た目の印象は悪くなる。
なんか仕事できなさそう。。。とか。
窓際太郎の事件簿を見ていて、そんなことを思い出した。
 
さて、今日も同じく昼間に再放送があり、チラッと見たのだが今日の悪玉は横光克彦だった。
実はこの二人の共演には思い出がある。
 
MATTの大好きな「特捜最前線」の第358話「単身赴任殺人事件!」で、人の好いサラリーマン役を小林稔侍が、紅林警部補役を横光克彦が演じていた。
話は、小林稔侍演じる、大阪出身の単身赴任のサラリーマンが東京で事件に巻き込まれる。無実を訴える彼を横光克彦演じる紅林刑事が助けて最後は無実を証明し、大阪に帰っていく、といったような話だった。
 
ラストは難事件が解決してみんなで祝杯をあげている最中(太陽にほえろもそうだが、なぜこの時代の刑事ドラマでは、警察署内で酒を飲むのか・・・w)、
大阪の警察から紅林刑事あてに電話がかかる。
その電話は、大阪に戻ったサラリーマンが、奥さんを殺したという衝撃の知らせだった。妻を愛し、必死に無実を訴えて大阪に戻った男を待っていたのは、夫の単身赴任中に妻が不貞を働いていたという、無情の事実だった。
大阪に向かうために東京駅のホームを走る紅林刑事の止め絵でチリアーノのエンディングになだれ込む。
 
よくあるストーリーだったが、小林稔侍演じるサラリーマンは、出色の出来だったと思う。この頃の役者としての格はおそらく横光克彦の方が上だったのだろうが、
現在では逆転してしまっているのが面白い。
今日の話でも、小林稔侍演じる窓辺太郎が横光克彦演じる議員をめっためたに斬っていた。30年前はまさに逆の立場だったのだから、人生は終わってみるまでわからない。
 
そんな横光克彦も実生活では一時期民主党議員だったのだから、こちらも本当にその変化に驚くばかり。
 
最後に、窓際中年が実はヒーローという設定は別に構わないが、毎度大ボスの部屋に行く途中で、大立ち回りがあるのが不可解。
大体、ヤクザの事務所ではなく普通の企業や政治家の事務所の一般人が、マルサが来ただけで殴り掛かるかよ・・・・
しかも妙に強い小林稔侍ww
 
昔、韓国ドラマで普通のサラリーマンが、スーツのままテコンドーや拳法を駆使してハイキックで相手をぶっ倒したりしてるのを見て、韓国人は一般人のおっさんもみんなすげ~と思っていた。
もちろんそんなことはなかったが。。。。w