今日は家の車のフィットの洗車をしてきた。
MATTがインテ・タイプRと2台の洗車担当(というかやらされてる・・・)なので、2~3か月置きに任務遂行。
 
先週はインテ・タイプRのTASK終了。
で、今日はフィット。帰り道走ってるとどうもタイヤがグニャグニャする。
空気圧が低いな。
 
アメリカ時代に使ってた、クルマのシガーライターから電源を取るタイプの電動空気入れを使ってエアを注入。
その時MATTは生まれて初めてはめ込み式ホイールキャップというものをいじった。
 
これがなかなか厄介だ。
まず外すときに手が真っ黒になる。装着するときもやはり真っ黒になる。
 
昔のホンダ車はこのタイプではなかった。
ホイールナットでホイールとともに締め付けるタイプ。
 
これは本田宗一郎の頃からの設計思想で、事故を起こした時にホイールキャップが外れないようにしたためと言われている。
 
MATTの空気入れはたまたまホイールキャップをつけたまま空気を入れられなかった(接続口の関係)ので、今回外す羽目になったが、先に書いたとおり。非常に邪魔くさい。
 
ではその高邁な設計思想をなぜ捨てたか?
それはコストダウンのためだ。
 
実はホンダタイプのホイールキャップはホイールナットが専用設計になりゴムワッシャー一体タイプで高価になる。ナット一個くらいと言うなかれ。
4穴 x 4個で16個。5穴だったら20個。
一個原価で10円違えば200円だ。
車の原価計算で200円のコストダウンと言ったら、業界人なら見過ごせるはずがない。
 
MATTが昔ホイールナットを調達していた頃は提案しても通らなかったが、その後ホンダもコストダウンを加速して今のタイプになった。
 
同じような話がまだある。
 
ワイパーレバーだ。
昔のホンダ車はレバー先端のダイヤルを回転させてワイパーを稼働させていた。
しかし現在ではワイパーレバーを上から段階的に下ろしていくタイプ。
業界でトヨタ式と言われるタイプになった。
これも当然コストダウン。設計がシンプルになり部品点数も少なくなる。
 
ホンダの設計思想はこうだった。
ハンドルを切る際に手がワイパーレバーに当たって急にワイパーが動くことで、運転手が驚いて事故につながってはならない。
 
本田宗一郎の設計思想は徹底的にドライバーの安全を守るものだった。
あの時代にそれほどの思想を持っていたというのは、感服する。
 
欧州やアメリカのメーカーなら当時あったであろう、安全思想が日本の後発自動車メーカーにも存在していたのだ。
 
しかし、そういった独自の安全思想はコストダウンという時代の波にのまれていつの間にかなくなってしまった。
今では部品の共通化、コストダウンが第一義で独自の設計思想などそこにはない。
宣伝で謳っている仕様の差別化など、ドングリの背比べ程度の差しかなくあえて声高に喧伝するようなものでもないと思う。
 
結果、ユーザーが良いものを安く買うことができてよかったじゃないか、とも言える。
いや、MATTたち自動車会社はそれを目標に(そして大義名分として)、徹底的にコストダウンを実現してきた。
 
しかしその果てにあったものはなんなのか・・・・
 
「今の自動車はどれも同じで面白くない。家電とおんなじ」というユーザーの声。
自動車会社ばかりが儲かって、2次請け以下から搾取する産業構造。
車を一台売って数万円も儲からない企業体質。
 
結局これが現実なのである。
別に自動車業界だけではないのだろう。他の業界にも多かれ少なかれこういった問題はある。
その業界の中でもがいて仕事している者にしかわからないことが確かにある。
 
本当にそう思うが、自動車が高級耐久消費財として夢や魅力があった時代はとうの昔に終わっている。
これからの自動車メーカーは淡々と大量生産ラインで「○○っぽい(○○にはメーカー名が入る」車を作り続けることだろう。それがホンダらしくてもトヨタらしくても結局はみんな同じ車。
 
これは日本車だけに限らない。
欧州車もアメリカ車も同じ。
BMWらしい、フィアットらしい、ボルボらしい、魅力ある車ってもうないよね。
 
でもこれはしょうがないことなのだ。
産業の進化の過程のどこかで生じるひとつの現象に過ぎない。
いずれ覇権を握る少数の自動車生産グループに集約されたとき、次の時代の自動車産業が生まれるのだと思う。
 
それまでMATTもがんばらないとな。。。。