12月30日、2017年という年が終わろうとしています。
深谷のもやし屋飯塚商店だけでなく、もやし業界全体にとっても大きな2017年であったと思います。
高騰するもやしの原料価格、そして価格に転嫁できない状態がここ10年は続いたと思います。
追い討ちをかけるようにさらなる低価格競争がリーマンショック以降から始まりました。体力のない中小のもやし生産者は経営が立ち行かなくなり次々と廃業を余儀なくされました。あの鹿児島のもやし屋さんのように…たとえ良いもやしを作っていても、じわり、じわりと真綿で締め付けられるように息の根を止められるのです。その恐ろしい感覚、私には痛いほどよくわかります。
2016年、とうとう業界が声をあげ、各マスコミが注目したことで
「もやしが消える!」
と、大きな話題になったのが今年だったと思います。
そのようななか、真っ先に倒産してもおかしくない吹けば飛ぶような零細もやし生産者である、飯塚商店はしぶとく存在感を放ったと思います。
昨年の末は「闘うもやし」の出版、そして今年は「黄金深谷もやしの収穫体験」という新しい二つの「商品」で勝負をしました。
「闘うもやし」も「収穫体験」も、新聞、ラジオ、テレビでも取り上げられ、飯塚商店のもやしをサポートしてくれました。
まだまだ、私は静かに死を待つことはできないのです。まだまだ、やらなきゃならないことがあります。
私がもやしを伝える活動を始めたのが、2008年のことでした。この10年間は逆境の中、よく考え、動き、苦しくも幸せな10年でした。
2018年は「新しいもやしの世界」の幕開けとなるよう突き進んでいきたいです。