先月(8月)のこと、新聞を開くと大きくある、ある流通大手の一面広告が掲載されていて、そこには
『感謝の値下げ』
とありました。
そしてそこにはオーガニック緑豆もやしが。
有機JAS認定の圃場で栽培された緑豆のみを原料とし、日本の栽培室でエチレンを使わずに育てられた「オーガニックもやし」は、低価格販売で苦しんでいるもやし生産者にとって高付加価値で売れる希望のもやしであったと思います。
それが流通大手の広告にこうもあっさりと値下げの代表として。
もやし生産者協会の理事長が自ら価格をあげられないもやし生産者の窮状を訴えて、多数にマスコミによって報道されたのはつい最近のことです。各地のもやし生産者はどう思っているのでしょうか。
「仕方ない。所詮こんなもんだろう。流通大手には逆らえない」
と諦めているのでしょうか。
「協会が掲げた目標の(せめて)40円で売ってもらったのだから良しとしよう」
と、大人の解釈で一定の満足をしているのでしょうか。
私は
「このタイミングでふざけているのか?もやし生産者をなめるんじゃない」
と率直に思っています。
また腹立たしいのが「感謝」という言葉を使っている点です。生産者の心を踏みにじって出来上がった「感謝の気持ち」などごめんです。そのあたりが見えてないのが、いかにも流通大手の深刻な部分じゃないかと思います。
これまでずっともやしの価値を高めようと草の根的に奮闘してきましたが、今は偏った「感謝の気持ち」に敗北感を味わっています。
しかにどんな目に遭っても伸び続けるのがもやしの力です。心は燃え上がっています。