ただ漠然と「モヤシ」と言うならばそれは「モヤシという記号」でしかありません。そこに添えられる言葉はいつどこで買っても、食べても

「安い」

「シャキシャキ感」

「かさ増しに便利」

くらいなものでしょう。

しかし、そのモヤシの前に一語「生産者の名前」が加えられたらどうでしょうか。

「飯塚さんの深谷もやし」…昨日さいたま市浦和の人気地産池消レストラン「やおまん」さんで食事したときに店員から渡されたメニューです。

 これは深谷のもやし屋、飯塚商店の物語と思いが込められたもやしを意味するのであり、ありきたりの記号ではありません。「やおまん」さんがモヤシという記号ではなく「飯塚さんのもやし」を好み、扱ってくれている、その目に見える形なのです。

 現在地元深谷はもとより、浦和でも東京でも横浜でも「飯塚さんのもやし」は販売されています。飲食店でも「飯塚さんのもやし」として提供されています。私はそんなお店へ行ったとき、生産者としての幸福感に包まれ、そしてお店に感謝の言葉を伝えます。

 生産者の幸せはここにあります。

 もっともっと広げていきたいです。

 自然な欲求として、この幸せをそのままもやし生産が負担なく続けられるほどの商売にまで結び付けたいものです。

そのためにはこれから何をすればいいのか、何をしたらいけないのか…深谷のもやし屋「飯塚商店」の道標はすでに決まっています。