明治40年に創刊された

食生活

という食の専門誌があります。「食生活」では以前私も「もやし」がテーマの時に

で取り上げていただいたこともあり、編集部の食に対する真摯な姿勢に好感を持ちました。以来、今でも時々お付き合いをしています。

昨年、編集長のS様から

「何か書いてもらえないか」

と執筆の依頼がありました。私はあくまでももやしを育てて売るもやし屋なので、しばらく迷いましたが、今年に入り深谷のもやし屋の回顧録を書いておきたいという思いに駆られ、引き受けました。創業から55年、深谷市の小さなもやし屋、飯塚商店および飯塚家の印象深い出来事を中心に語っていきます。

タイトルは「それでももやしは伸び続ける」にしました。

納得できないものには妥協できない性分故、飯塚商店は波乱の道を辿ってきました。そんな中、もやしだけはまわりで何が起きようと変わらずに伸び続けます。
時代の潮流に何もかもが流されていく中、全く変わらないもやしの生命の力。
もやし生産者たる私はそんなもやしから多くの希望をいただいてきました。

…もやし屋エッセイ「それでももやしは伸び続ける」は現在発売中の「食生活」8月号より、全7回の連載です。読んでいただけると嬉しいです。