ほぼ毎晩、自ら「深谷もやし」を作っています。

 ブラックマッペもやしの風味を極力消さないように
手収穫、手洗浄、手詰め、手包装で作り上げるのが「深谷もやし」です。…一人当たり1時間の生産量は100袋、自動包装機を使えば「1分間に60袋」です。安価実現のために機械による大量生産が必定であるモヤシという生鮮食品においては「深谷もやし」は手間ばかりがかかる異端な作業です。しかしその作業ゆえに割高であっても多くの「深谷もやしファン」を生んでいるのも事実です。

「200gの深谷もやしを…」

 新しい取引先となる担当の方からそのような要望を戴きました。そこは良い食品を大切にするお店です。全国から際立った食べものが集まります。…私は誇りを持って受けました。200gになっても手間は変わらないし、かえって細かくなって手間が増えます、担当の方はそれも了承してくださいました。

 そして「200gの深谷もやし」を普段以上に気を遣って作り始めました。それこそ1本のもやしすら折らないように、もやしを潰さないように、でもだらだらと時間をかけないように…50年前、今は亡き父と、病で倒れ入院をしている母の二人が手作業で必死にもやしを作っていたときのように…

「やさしく、丁寧に、そして速やかに…」

私自身に叩き込み、そして共に作業する妻にそう語りかけて作る「200gの深谷もやし」。

本日(2月4日)午前10時から

伊勢丹新宿店本館地下1階食品フロア

にて販売されます。