最近はもやし生産者のくせにイベント業者のようになってしまった感があります(笑)。
生産者が自分の信じている正義を(たとえそれは違うと言われても)伝える・発信することはとても大切です。なので私の名刺の会社名の上には“もやし製造・販売”といれずに
『もやしを育てます・販売します・伝えます』
とあります。その伝えること、生活者に直接響かせることをいろいろ実践しているうちにすっかり「もやしイベントプランナー」になってしまいました・・・そして先日ひょんなことから新たなイベントが立ち上がりました。
・・・・・・・
5月20日、しょっちゅう通っている深谷の人気串焼店『雷文 』に寄ったときのことです。その日のいつものカウンターには店主である小林マスターと元地元ワインバー店長Yさん、そして初めてみる男性が座っていました。小林マスターがその方を紹介してくれました。その方はなんと深谷市内で畜産業を営まれていて、その方が育てる牛は『武州和牛 』という銘柄牛だったのです。
その方、Kさんが語る牛肉のあれこれはさすが生産者というべき説得力溢れるものであり、その食の方向性は深谷のもやし屋を十分に響かせました。そんな話を聞いているうちにKさんの武州和牛を食べたくなり、同じく話を聞いている小林マスターに
「マスター。この店で武州和牛のサーロインステーキ焼いてくれないかな?」
と失礼な提案をしたところ、マスターも
「いいですよ。要予約ですけど(笑)」
とノリノリで応じてくれます。最初はそんな形で
『いかに串焼屋である雷文で武州和牛を食べるか』
という話題で盛り上がったのですが、こういう幸せな企画は多くの人に広げなければならない、という使命感に駆られ、
『マスター。またここでイベントをやりませんか。Kさんの武州和牛、私の深谷もやし、そしてここにいるYさんが勧めるワインで。』
とずうずうしく持ちかけたところみんな酒が入っているせいか、すぐ“やろうやろう”となってしまいました。ただ幸せの中から飛び出したこういう勢いは案外と成功するものです。
そのイベントでは・・・
Kさんが持ち込む自慢の武州和牛を
雷文の技術で焼き、
肉から滴る脂や肉汁は深谷もやしががっちりと受け止め、
さらにオーストラリアでワインを学んできたYさん一押しの
マーガレットリバーのワイン
が舌を潤わせることで食の幸せを心から味わえるでしょう。
そのときはもちろん和牛生産農家Kさん、深谷のもやし屋、Yさんも同席、肉のこと、もやしのこと、ワインのことを直接伝えていきます。とくに肉・・今ほど生産者の生の声が必要な時はないでしょう。
このイベントでは食の正しさとは何か?・・・がお客様にダイレクトに伝われば嬉しいですが、いやまず美味いものを生産者と一緒に納得して楽しめることが重要でしょう。
イベント名はまだ決まっておらず、開催は6月の平日、水曜日、木曜日の二日間を予定してます。正式な日程が固まり次第ご報告します。
生産者が出会ったことですぐに決まってしまったこの企画。実に楽しみです。