11月20日(土)、21日(日)に華々しく開催される
『深谷市産業祭 』。
その一番奥の会場、深谷総合体育館(ビッグタートル)内サブアリーナで静かに催される、まったく新しい視点の産学官連携事業が
『ゆめ☆たまご 』
です。
『ゆめ☆たまご』では産業祭にありがちな安易な物販はしません。
『ゆめ☆たまご』では最近あちこちで繰り広げられているご当地創作料理対決もしません。
ただ、ただ参加者が自らの仕事をその想いを伝えるのみ、です。
そして深谷のもやし屋、飯塚商店はその主旨に強く賛同して今回『ゆめ☆たまご』への参加を決めました。“伝えること”それが最も私たち事業者には大事なことだからです。消費者の理解なくして、私たちのような小さな事業者は生きてはいけません。
自分のやっていることが正しいと思うなら、それをしっかりと伝え、理解してもらわねばなりません。
『(良いものを作っているのだから)いずれは気づいてくれる』
というのはありません。気づいてくれるその前に大資本によってつぶされるのが関の山です。
もやしに関していえば、事実ここ数年、昔ながらの小規模もやし生産者はバタバタと廃業を余儀なくされてます。近代的な設備を構え、大量生産に特化した大手のイメージ戦略、低価格戦略に次々と販路を奪われやめていくのです。
結果として多くの市町村民は地元のもやし屋を失い、遠くから運ばれてくる顔の見えないもやしを買うことになります。もやし屋の顔を忘れれば、新鮮なもやしの味も忘れます。
『もやしなんて味がなくてどこでも同じだ。だから安いほうがいいんだ』
という発想がここから生まれます。
私はそのような傾向に苛立ちを感じます。食の提供者として「これではダメだ」という気持ちになります。
飯塚商店は伝えるもやし屋を目指しています。
もやしを伝える、というのはどこのもやしかわからない成分分析を引っ張り出して、実感もないのに
『もやしは体によい』
とかいうことではありません。そういうのは作り手の仕事ではありません。
もやし屋だからこそ伝えられるものがあります。多くの消費者にとって必要なのは、記号のような栄養価ではありません。もやし屋のもやし作りに懸ける言葉、もやし屋が見せるありのままのもやしなのだと思います。
『ゆめ☆たまご』において、私は今まで伝えてきたものを、改めてさらにわかりやすく伝えてみます。もやしを売るためではありません。いまは企業PRとも考えていません。(単なる企業PRでしたらもう十分すぎるほど達成しました)
『もやし屋としてもやしを伝えるためだけに』
『ゆめ☆たまご』の舞台を使わせていただきます。
皆様のお越しを心よりお待ちしてます。
一緒に、ありのままに、楽しくもやしの話をしましょう。