23日の午後、埼玉県八潮市の(株)オールスパイス商会 というスパイスを専門に扱う会社の営業の方がお見えになりました。香辛料の会社とお話しするのは初めてです。先週、事前に電話のやりとりをしたのですが、営業のYさんが


「もやしに合うスパイスを作ってみたので見てほしい」


と言うので


「ウチみたいな小さい会社じゃ大量に扱えないですよ。大手のもやし会社に行かれたほうがいいのではないですか」


と伝えたのですが、それでもYさんは飯塚商店が気になるようで「とりあえず見てほしい・・と」。そして23日の面会となったわけです。


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「これなんです」
まぼろしの「もやし」求めて・・・

と、Y様が出してきたのはオレンジ色の粉末。少し舐めると辛味と少しの甘み、そしてニンニクの風味、お菓子の『ハートチップル 』に似た味わいです。


Yさんはそのスパイスを使ったもやし料理も用意してきました。普通のもやし炒めの味付けに、調味料としてこのスパイスを使ったものでした。もやしは当然緑豆太もやしです。相変わらずもやしの味は薄いですが、食べるラー油にシャキシャキ感をあわせたような味わいでした。


「ウチはこういうもやしを出しているんですよ」


と、私は手洗いブラックマッペをさっと茹でた物を皿に盛り割り箸と一緒にYさんに渡します。Yさんはそのブラックマッペを食べて驚きます。


「うわ。美味しいですね。これ・・」


味のないもやしとの組み合わせは分かりました。では「味のあるもやし」とではこのスパイスはどう活きるでしょうか。私たちは少しだけスパイスをブラックマッペに振り掛けて食べます。最初に本音を発したのはYさんのほうでした。


「・・・だめですね。もやしのもつ美味しさが消されてしまう・・・」


ブラックマッペもやしは野菜の中でも味の強いほうだと思いますが、その野菜の味の強さと香辛料の強さはまったく別物であることがよくわかりました。香辛料の強さはズバリ『刺激』。ブラックマッペに香辛料の強い味は、もともとの良い素材に厚化粧をほどこすような感じになってしまうのです。


「では次はこれでやってみましょう」


と私は『埼玉県産在来大豆もやし(行田在来)』を持ち出し、それを茹でて皿に盛ります。まずそのまま食べたYさんは当然の如くその豆の味わいに驚くのですが、その大豆もやしにスパイスをふりかけ食べてみると・・


「おお。これはイケますね!へえ。結構美味いや」


と、私が感嘆詞を述べてしまいました。そう。豆の深い味は、スパイスの刺激にも負けないのです。野菜だと負ける、しかし『豆』だと負けないのです。考えてみれば先日のもやしカフェにも大豆カレーをだしましたし、チリトマト煮込みである『チリコンカン』だってあります。


その後、「発芽大豆 “彩”」
まぼろしの「もやし」求めて・・・

を茹でてから、スパイスを振って食べます。うん。これもチリビーンズのような味わいで美味しいです。


私はYさんに提案します。


「Yさん、ウチみたいな小さな会社ではYさんの会社からスパイスをたくさん購入して販売することはできませんが、7月3日の土曜日に地元のスーパーさん、スーパーオザム深谷店さんで大豆もやしの試食販売をやるんですよ。その時に試食用もやしの調味料として、このスパイスを使ってみようと思います。お客様の反応を見ることが出来るしいいPRになるかもしれませんよ。そんな形でよろしいですか?」


そしてYさんも快諾しました。せっかく飯塚商店を気にして来てくれたのだから、何か互いにプラスになる方向で動くべきでしょう。


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このような経過で、7月3日(土)、午前10時から


『スーパーオザム深谷店』


において、飯塚商店の大豆もやしの試食販売。そしてもやしのための開発されたスパイスのコラボレーションに挑戦してみます。


 これからの時期、ビールのツマミにもぴったり合う大豆もやしが味わえます。

ご興味のある方は是非ともいらしてください。

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