『花の街ふかや映画祭 』。
その映画祭会場の片隅で、静かに同時に開催されるのが
『もやしの絵本の原画展』
です。イラストレーターのことなさんが生み出した、飯塚商店のもやしキャラクター、
『も~やんともんちゃん』、彼らが活躍する絵本、そして実際のもやしの姿、味を通じて、
『あるべき食の価値』
を表現することがこの原画展の趣旨です。そしてその原画展会場ですが、ノスタルジックなふかや映画祭の世界観に合わせて、
『旧き良きもやし屋:飯塚商店』
という舞台を創り上げ、そこで「もやしの世界」を展開していく予定です。
この原画展を進めていくのは、もやし屋である私と、ことなさん、そして同郷の友であり教育者兼ライターである小林真 氏の3人です。特に小林氏からは、この原画展に、私やことなさんとは視点を変えた学術的な味付けを施してもらいます。
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今日(9月16日)の午後、この3人の原画展のコンセプトを統一するために打合せを行いました。そして各自、アイディアを出し合いました。
ことなさんは、原画の展示作業の他、新たに
『も~やん、もんちゃんの名刺』
の作成をします。そして
『飯塚商店の看板』
『店舗のイメージ(昭和の八百屋)画』
『もやしキャラの小物』
を得意の絵、ロゴ書きで作っていただくことになります。
私は
『絵本の解説・・展示に合わせた、その絵の持つ意味を解説としてつける』
『 もやしの展示・・栽培されたもやしを展示する』
『イメージ映像・・もやしの栽培を映像にして上映する』
『もやしの試食、販売』
を担当し、さらに小林氏がこのような原案を出してきました。一部抜粋します。
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忘れてはいけないポイントは、絵本の原画展ながら今回の訪問客のほとんどは大人ということ。映画ファンたる大人の視点に耐えうる「大人の文化祭」がふさわしいのではないか。
といっても、おもてが堅いとひとが寄りつかないので、八百屋の入口、中身は硬派で。
もやし実物が何より訴求するはずだが、そこにアカデミックな問題の提示で印象を強くしたい。
1)伝承・飯塚商店年表【展示】
飯塚父母や記憶にあるエピソードから原稿を書き、知人の習字の先生に清書依頼。
付随としては、「戦後日本野菜史」を並列させると深みが増すだろう。
2)もやしの歴史と地理【展示】
これもアカデミックに。内容は多分調べても限界があるので、飯塚君の知識をもとにできるだけ図表化して作成。
3)「もやし栽培」ワークショップ
一番簡単でコストもかからないのは、ブラックマッペ、緑豆と作成法のプリントを渡すこと。2週間あるが、できれば育てたもやしの写真や食べた感想を送ってもらえると継続性が期待できる。
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と、私やことなさんの思いもつかない掘り下げた案です。しかし私たちはこの案を
『やる価値あり』
と判断し、この度の原画展に反映させようと思います。
これらの案を取り入れた原画展、実現すれば非常にアカデミックなものになるでしょうが、映画際という祭りの中の「もやしの世界」です。ハレの日のイベントに相応しく、誰もが楽しめるようなユーモアを大いに含めた味付けをしたいと考えてます。