冗長表現を避けることが英語力アップの近道
こんにちは、澤田英語学院のMattです。
最近、準1級の要約問題を
やっていた時に意識した
「redundancy(冗長表現)」を
避けることの重要性についてお話しします。
これはTOEFLや英検1級レベルでは
特に重視されるスキルですが、
実は中高生の英語学習にも大いに役立ちます。
冗長表現とは?
冗長表現とは、同じことを繰り返し書いてしまうことです。 生徒がだしてくれた文章を見てみましょう。
The vegan is a lifestyle in which people can avoid food or products from animal. The number of vegan is increasing.
問題点:
冠詞と名詞の数のミス
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“The vegan” → “Veganism” または “A vegan lifestyle” が適切です。
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“animal” → “animals”(複数形)
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“The number of vegan” → “The number of vegans”
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語順と情報の焦点の整理
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最初の文はやや冗長で、くどく感じる原因になっています。
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説明の中心が「人々が何を避けるか」にあるなら、主語は "people" にする方が自然。
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添削案
The number of people who avoid food and products derived from animals—a lifestyle known as veganism—is steadily increasing.
特徴:
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定義と主張を一文にまとめて、くどさを解消
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"—a lifestyle known as veganism—" で追加説明を補足的に挿入
日本語の学習との違い
日本語は繰り返しを許容する文化があります。
俳句や詩にも「くどさ」が美しさになる場合があるのです。
しかし、英語は「重複を嫌う文化」です。
特に論理的な文章(エッセイ、レポート、試験問題)では、
同じ言葉を繰り返すと「語彙力がない」
「論理が整理されていない」と評価されてしまいます。
別の具体例で考えてみましょう
例えば、こんな文を想像してください。
Before:
Many students think English grammar is difficult, but many students do not think Japanese grammar is difficult.
これも繰り返しが目立ちます。そこで、次のようにまとめられます。
After:
Many students think English grammar is difficult, which is not the case for Japanese grammar.
保護者の皆さまへ
この「冗長表現を避ける力」は、ただテストで点を取るためのものではありません。
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自分の意見を明確に、簡潔に伝える習慣をつける
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論理を整理することで思考力そのものを鍛える
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将来の大学レポートや国際社会での説得力ある発言につながる
こうした力は、英語だけでなく、他教科や社会生活全般においても役立ちます。
まとめ
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英語は「繰り返さない」文化
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which is not the case for ... でスマートに表現できる
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冗長表現を避ける練習は、論理力・表現力の成長に直結する
お子さんが英語を学ぶときに「もっと短く言えないかな?」と一緒に考えてみてください。 それがクリティカルシンキングを養い、英語力アップの大きな一歩になります。

