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拝啓四十の君へ

3歳男児の親としても、フリーアナウンサーとしても「こんなん聞いてないし!」と、絶望しては望みを繋ぐ日々です。それでも40歳くらいには戦闘記として懐かしめたら!
子育ては十人十色すぎるので、どこかでどなたかに届く事があればとても嬉しいです。

物事がうまく進まないときや、胸のつっかえが取れないとき、私はよく図書館へ行く。敢えて借りたい本は決めずに行く。本棚の前に立つとその時々で不思議と惹かれる本があり、そうして手にとった一冊は心に風を通してくれることが多い。


「わたしばっかり損してるよね」

「私はキャリアを降りたのに。夫だけ自由に仕事に集中できるのなんてずるい」

「仕事への影響が大きく出てしまうのは、どうしても『産んだ人』なのだろうか」


今回もそうだ。これまで、言ってしまっちゃお終いだとばかりに、あえて感情と言葉を結びつけないようにしていたことが、ページをめくる度に綴られていた。


私はいつだって夫に嫉妬している。残業、飲み会、出張、ゴルフ。好き好んでやっていることばかりではないにせよ、「あさっては飲み会だから」の一言で行動を決められる羨ましさは、いつしか恨めしさに変わった。アナウンスメントの仕事を一つ受けるのも、こちらは夫の予定を確認してからだ。もし当日に子供が体調を崩して保育園に預けられなかったら、お迎え要請があったら、夫が対応できる日かどうかを聞いてからになる。「その日は無理」と返ってきたら、諦めざるを得ない。


常に時間に追われ、家の中でも急いでいる傍らで、「40歳が見えて来たから、新しいことを始めてみようと思ってさ。」とゴルフの素振りをされた日は、夫のシャツで脱衣所の床を拭く。溜飲は下がるが、もの悲しい。八つ当たりだということはわかっている。仕事も育児も中途半端。心を整頓する間もないまま一日に押し流され、同じところばかり回っているような自分が、何よりも憎らしいのだ。


直感で手にした一冊が、とっ散らかった心の中を的確に言い表してくれる。すると、ふっと胸が軽くなり、いま必要だったのはこの言葉だったんだよと頬ずりしたくすらなる。図書館での一期一会に今日も私は救われている。


(引用:『お探し物は図書室まで』青山美智子 ポプラ文庫)


3歳も、借りてきた本を毎日耳が痛くなるほど読み聞かせてくれます不安

↑「だるまさん」シリーズ3冊(かがくいひろし作 ブロンズ新社)は必ず3連続で不安