つらいときこそ | 伊藤和磨オフィシャルブログ Powered by Ameba

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 非常事態宣言が発令されてから、自営業の方たちの元気が、日に日になくなっている。

 蟻地獄に堕ちて、顔だけが砂の上に出ているような切迫感。
 暫くして振り返ったら、もういないのでは…という不安と怖さを感じる。

 沈みかけている人から「辛いけどお互い頑張ろね!」なんて言われると泣けてくる。


 これほど危機的な状況になると、人の本質がみえてくる。本性がさらけ出されると言ってもいい。

 自己中心的な発言や攻撃的な態度を示されると、ガッカリするし胸が痛む。
逆に、温かい言葉をかけられると幸せな気持ちになる。


 精神的なゆとりを失っている時こそ、自分の芯の強さが試される。
 相手の気持ちや体調を気遣う言葉が、平時の何倍も大きな意味をもつ。


 先日、閉店の危機に陥っている料理人が治療にきた。
 「この先、どうなるか分からないので、また来たくても次回の約束ができません」と、寂しげに言った。

 「お互い様だから」とお代をサービスしたら、何度も振り返って御礼を述べながら帰っていった。
 自分も余裕はないが、大変なときに手を差し伸べて下さった方、声を掛けてくれた人の顔と言葉は決して忘れない。


 優しさとは、優しくしてあげたいと思う気持ちのことであり、一瞬でも相手に寄り添うことだと思う。

 辛いときこそ笑顔を絶やさずに。
それだけで、人助けをしたことになる。

今は生き残ることが一番大事。
どう生きるかも等しく大事。

顔で笑って腹で泣く。
それが日本人の美学。